| 自治体 | 京都市 |
| 議会・日程 | 令和7年9月定例会 10月02日 |
| 出典URL | https://ssp.kaigiroku.net/tenant/kyoto/MinuteView.html? council_id=6253&schedule_id=5&is_search=true&minute_id=146 |
キーワード
多文化共生、相互理解、外国籍住民、意識調査、生活ルール
要約
議員は、外国籍市民の急増に伴う生活習慣の違いによる摩擦を指摘し、多文化共生に向けた3点(地域での交流の場の創出、京都の文化や生活ルールの学習支援、生活相談体制の強化)を提案し、市長の見解を問いました。これに対し市長は、外国籍市民が過去最高となる中、生活トラブルや市民の不安を把握するための実態調査を行っていると答弁しました。その調査結果を踏まえ、議員提案の3点にしっかりと取り組むと明言。互いの文化や習慣に敬意を払う「相互尊重」を大前提として、誰もが安心・快適に暮らせるぬくもりのある多文化共生のまちづくりに全力で取り組む姿勢を示しました。
引用全文
※以下は議事録の引用全文です。本文の著作権は京都市に帰属します。著作権法上の引用および公共データ利用規約に基づき掲載しています。要約はAIにより生成したものであり、正確な内容は出典元の議事録をご確認ください。
○副議長(吉田孝雄) 次に、市政一般について、かわしま優子議員に発言を許します。かわしま議員。
〔かわしま優子議員登壇(拍手)〕
◆(かわしま優子議員) 伏見区選出のかわしま優子でございます。公明党京都市会議員団を代表し、平山よしかず議員に続き、松田けい子議員と共に質問をさせていただきます。市長並びに理事者におかれましては、誠意ある御答弁をお願いいたします。
初めに、共生と協調のまちづくり、誰もが包摂される社会の構築について伺います。昨今、私たちの社会においては、意見や立場の違いをきっかけに分断や排除をあおるような主張が広がる傾向が見られます。SNSやメディアの世界では、互いの違いを認め合い共感を深めるよりも、否定や対立を強調する言葉が拡散されやすく、そのことが社会に孤立や不信感、不安を生み出す要因となっています。小さな分断が積み重なることで、社会全体を揺るがすような大きな分断を生み出しかねない状況にあり、このまま放置することなく、私たちが真剣に向き合わなければならない課題であると考えます。私たちが目指すべき社会は、そのような分断や対立の社会ではなく、多様性を受け止め、違いから学び、互いに支え合う包摂的な社会です。人は誰しも、年齢や障害の有無、性別、国籍、経済状況など、様々な違いや背景を持ちながら生きています。その違いを排除や分断の理由とするのではなく、共に生きる力に変えていくことこそ、これからの時代における持続可能な社会づくりの核心であると考えます。
京都は町衆の共助やおもてなしの精神を大切に育んできたまちです。障害のある人もない人も共に学び、働き、暮らす。世代を超えて食卓を囲み、文化や芸術を楽しむ。そうした日常の出会いや体験が市民の相互理解を深め、思いやりの文化を形作ってきました。また、千年以上の歴史を通じて多様な文化や価値観を受け入れ、融合させ、独自の伝統を培ってきたのも京都の大きな特徴です。宗教文化の交流、町衆が支え合って築いた地域共同体の歴史、留学生や観光客をはじめとする国際的な人の往来など、京都は常に多様性を力に変え、共生の知恵を磨いてきました。この歴史を礎として、京都には、多様な人々が互いに理解し合い、尊重し合う未来を創造していく力があると確信します。本市は、世界文化自由都市宣言をあらゆる政策の最上位理念と位置付け、京都市人権文化推進計画や京都市バリアフリー条例、京都市ケアラー支援条例など全国に先駆けた取組を進めてきました。先月、京都市総合計画審議会から答申のあった京都基本構想にも、自他の生を共に肯定し尊重し合えるまちの実現が掲げられており、支え合いや互いを認め合いながら、それぞれが望む生き方や暮らし方を実現できるまちづくりへ取組が進められようとしています。これらの施策が市民生活を支え、安心や希望につながることが何よりも重要です。私は、その要諦は市民が互いに思いやり支え合う優しい社会文化を育んでいくことであり、人々をつなぐ優しさの輪が思いやりの好循環を生む源泉になると考えています。生活の中で、ありがとうやおおきにといった声を掛け合う思いやりあふれる寛容なまちを目指したいと考えています。世代、性別、国籍、障害の有無などを問わず、全ての人々が包摂され、一人一人が生きがいと喜び、安心と希望を持って暮らせる社会を構築していきたいと決意しています。
そこで、市長に伺います。社会に広がる分断や排除を共生と協調へと変えて、誰もが包摂され、互いに思いやり支え合う優しい社会文化を支えていくことの重要性について、市長の御見解をお聞かせください。あわせて、真の共生社会の実現に向け、現在策定中の京都基本構想において、世界文化自由都市宣言の理念をどのように具体化し、施策として進めていかれるのか、そのお考えを伺います。
続いて、多文化共生のまちづくりについて伺います。近年、京都市においても外国籍市民が急増しており、私の地域でも、この二、三年でその数が目に見えて増えています。多様な文化や背景を持つ方々が地域社会に加わることは、まちの活力や国際性を高める大きな可能性を秘めています。一方で、地域の方々と外国籍市民との相互理解の機会がまだ十分ではないために、不安や戸惑いにつながることもあります。例えば、大声での会話や、自転車の交通ルール、ごみ出しの方法など、生活習慣の違いが摩擦や誤解を生み、相互理解を難しくする要因となることもあります。だからこそ今、互いの文化や習慣を理解し合う取組を本格的に進めていくことが求められています。本市では、多文化共生窓口の設置や多言語対応、日本語学校による言語習得や交流プログラムなどの取組が進められていますが、京都の文化や生活ルールが十分に伝わっていないだけでなく、地域の市民が外国籍市民の文化や習慣を理解する機会も十分に確保されておらず、交流の機会も不足しているのが実情です。
そこで、三つの提案をいたします。第1に、地域における交流の場の創出です。区役所や支所を中心として、地域行事や清掃活動、防災訓練などへ外国籍市民が参加しやすくなる機会を設け、相互理解を深め、声を掛け合える関係づくりの仕掛けを作ることです。その際、やさしい日本語や多言語での案内、通訳やコーディネーターの配置等、参加への障壁をなくす工夫をすることで交流がしやすくなります。第2に、日本語学校や国際交流団体等と連携し、外国籍市民が京都の文化や生活習慣を学び、身に着けていただく支援をすることです。現在もパンフレットの作成等をしていただいていますが、より実情に即したものとなるよう工夫が必要です。第3に、外国籍市民が安心して生活相談できる体制の更なる強化です。労働、教育、医療、子育てなど多岐にわたる課題を一元的に受け止め、必要な支援につなげる仕組みを拡充すべきです。文化や習慣の違いを理解し合うことで偏見や誤解が減り、多様性が尊重されるまちになります。交流が広がれば対話も深まり、子供たちにとっては国際感覚を育む大切な経験となります。さらに、摩擦を未然に防ぎ、災害時には支え合える関係を築くことで、誰もが安心して暮らせる温かなまちを実現できます。外国籍市民をお客様として迎えるのではなくて、地域の仲間として共に生きる。そのために今必要なのは、交流の場を広げること、文化や習慣を理解し合うこと、そして安心して相談できる支援を整えることです。本市において、多文化共生のぬくもりある地域づくりを進め、市民にとっても、外国籍市民にとっても安心とぬくもりのある共生社会の実現に向けた市長のお考えを伺います。
ここまでを前半の質問といたします。
○副議長(吉田孝雄) 松井市長。
〔松井市長登壇〕
◎市長(松井孝治) かわしま優子議員の御質問にお答え申し上げます。
京都基本構想案についてでございます。かわしま議員御指摘のとおり、現代社会は、自国第一主義、貧困、差別、不平等などを理由にした分断が顕在化しているとともに、異なる文化や意見、主義・主張を排除するような言説も散見されます。しかしながら、社会は決して個々人の集合体ではなく、家族や友人、地域、国家、国際社会など様々なつながりによって成り立っている多層的な存在であります。京都のまちも、域外から多様な人々や物、価値観を受け入れ、それらが京都に元々ある人々や物、価値観とつながり、新たな文化や産業を創り出すことによって形作られてきたと私は考えています。芸道や工芸、大学、研究機関、人々の暮らしと密接に関わるなりわいなど、今に受け継がれているものは人の交流と受容により織り成されたものであります。長い歴史の中で育んできた多様性と包摂性が京都の礎になっているということは、もう疑いようはないと私は思います。
この価値は、世界文化自由都市宣言が掲げる多様性や包摂性、平和、自由な文化交流という都市の理想に資する部分、通じるものであると思います。京都基本構想案においても、京都の伝統文化への敬意を忘れることなく、そして多様な文化的な背景を持つ人々が相互に尊重し、そして支え合いながら、居場所と出番を見付けて、誰もが京都というまちの一員として、自分らしく京都を生きることができるまちを目指すまちの姿として、提示させていただいていると私は考えております。そして、本構想案が御議論のうえ、策定された暁には、これをよりどころにして新京都戦略や分野別計画等を見直していくとともに、京都の先人たちの人権尊重の精神と実践をしっかりと継承して、年齢や性別、国籍等にかかわらず、困難を抱える方々に寄り添った支援や、人権の意識を育む教育・啓発など、誰もが尊重される社会の実現に向けた取組をより一層推進してまいります。これからも、京都が京都であり続けるために、京都を生きる全ての方々と共に不断に問い続けながら、分断ではなくて相互尊重と共生を、排除ではなくて交流と包摂、そして協調を希求するこのまちの、京都のまちの価値観を次世代に継承してまいります。
多文化共生のまちづくりについても御質問いただきました。京都市では、世界を魅了し、多種多様な人々が集まるまちを国際都市像の一つとして掲げ、京都の持つ豊かな歴史、文化、自然といった魅力をいかして、学術や研究、芸術、産業など、様々な分野で世界から多様な人材の受入れを進めており、令和6年末の時点で外国籍市民は6万1,000人を超え、3年連続で過去最高を更新したところであります。これまでも、こうした方々が安心して快適に暮らし活躍いただけるよう、京都市国際交流会館での総合相談窓口での行政手続のサポートや日本語習得支援、民間団体との連携によるイベント開催を通じた異文化交流の促進など、受入環境整備を図ってまいりました。
しかし、御指摘のように一部の市民の方々からは、外国籍市民の急激な増加に対する不安の声や、文化や習慣の相違等によるごみ出しなどの生活トラブルもお聞きしているところであります。現在、こうした問題を含めた実態をしっかり把握するために、外国籍市民の方々の抱えるニーズや課題、外国人を受け入れる日本人の意識や交流意向などに関する調査を行わせていただいております。今後、この調査結果も踏まえまして、先ほどかわしま議員御提案の、地域における交流の場の創出、そして日本語学校等と連携した京都の文化や生活習慣を身に着けていただくための支援、安心して相談できる体制の更なる強化、その三つの御提案にもしっかりと取り組んでまいります。私が考える多文化共生は、外国籍の方が我が国の文化や習慣に敬意を払っていただき、そして、我々もまた他国の文化や習慣に敬意を払うことが大前提であります。そうした相互尊重の下、誰もが安心・快適に暮らせるぬくもりのある多文化共生のまちづくりに全力で取り組んでまいります。
○副議長(吉田孝雄) かわしま議員。
〔かわしま優子議員登壇〕
◆(かわしま優子議員) 続きまして、流産・死産等を経験された方々へのグリーフケアの充実について伺います。流産や死産などにより掛け替えのない小さな命を亡くされたお母さんや御家族の悲しみは、計り知れないものがあります。妊娠中や生まれたばかりの赤ちゃんを亡くすことは、深い悲しみが続くだけでなく、不安や抑鬱、PTSD、更には夫婦関係の不調など、心身に深刻な影響を及ぼすことが国内外の研究でも明らかにされています。助産ガイドラインにおいても、死産後のケアの重要性が明記されており、医療現場において一定の取組が進められておりますが、心の支えや生活面でのサポートが十分ではない現状があります。本年3月に野村総合研究所が公表した調査研究によれば、流産や死産と診断された直後に必要と感じた支援として、自治体による支援内容や窓口の紹介、ピアサポートグループの紹介など、公的な支援や地域でのつながりに対するニーズが高いことが示されています。本市においても、保健師による訪問や産後ケア事業(スマイルママ・ホッと事業)などが展開されていますが、流産や死産を経験された御家族への支援については、なお十分とは言えません。
実際に、24週で突然の子宮内胎児死亡を経験されたお母さんから切実なお声をお聴きしました。深いショックの中で出産を迎え、生まれた我が子と十分なお別れの時間を持てないまま見送らざるを得ず、その後になって写真や遺骨を残す選択肢があったことを知り、自分を責め続けておられるとのことでした。流産や死産の直後は混乱状態にあり、御家族が冷静に情報を得たり判断したりすることは極めて困難です。そのため、必要な情報が速やかに得られ、支援や相談につなげられる体制を整える必要があります。まずは、医療従事者や保健師が流産・死産等を経験された方々へのグリーフケアの理解を深め、産後ケア制度や相談窓口へと確実に橋渡しができるよう、関係機関の情報共有を一層強化すべきです。また、当事者の方々が周囲の理解不足に苦しむ現状もあります。悲嘆を抱えるお母さんや御家族が孤立せず、安心して支援を受けられる環境を整えるとともに、社会全体にグリーフケアの重要性を広く周知していくことも欠かせません。
そこで、本市におかれては、流産・死産等を経験された方へのグリーフケアの重要性を広めるとともに、流産・死産後に必要な情報を分かりやすくまとめたリーフレットの整備や相談窓口の明確化を進めていただきたいと思います。また、流産や死産を経験された方も、専門施設での産後ケア事業を利用できるよう制度の対象を拡大し、更なる取組強化を図っていただきたいと考えます。大切な命を失った悲しみに寄り添い、深い悲しみを抱えた方々が決して孤立することのないように、流産・死産等を経験された方へのグリーフケアの取組を充実していただきたいと思いますが、御所見を伺います。
次に、障害のある方への就労支援について質問いたします。近年、就労を希望する障害のある方が増えるとともに、求人数も増加しており、障害者雇用の促進は着実に進展しています。企業における実雇用率は過去最高を記録しましたが、一人一人の能力を十分にいかせる環境にはまだ課題があります。特に、多くの雇用が限られた業務内容に偏っており、個々の適性や強みをいかした就労機会は十分に広がっていません。また、一般就労が難しい方を対象とした福祉的就労の場は増えているものの、施設の質の確保や就労希望者とのマッチングといった新たな課題も生じています。加えて、社会の急速なデジタル化により従来の業務が減少する一方で、新たな職種や働き方が生まれており、雇用の在り方もこうした変化に対応していく必要があります。
このような状況を踏まえますと、京都市においては、企業、行政、地域が連携し、それぞれの役割を果たしながら多様な就労機会を広げていくことが求められます。そのためにも、まずは相談体制の拡充と強化が重要です。また、働く意欲がありながら、適切な相談窓口にたどり着けない方も少なくありません。特に、病気や事故などを契機に新たに障害を持つことになった方に対しては、十分な情報提供や相談支援が行き届いているとは言えません。さらに、就労先の探し方がウェブを通じたものが主流となる中で、多様な困難や不安を抱える方にとっては、生きた情報の提供や伴走型の相談支援が一層求められています。こうした方々が安心して働く一歩を踏み出せるよう、丁寧な相談対応と相談内容に応じた適切な相談窓口に円滑につなげる包括的な支援体制の整備を京都府とも連携しながら進めていただきたいと考えます。
また、特別支援学校を卒業した後に、支援が途切れてしまう場合がある子供たちもいます。就労につながる支援を継続的に行うためにも、学校卒業後の相談支援を強化し、相談窓口の分かりやすい案内や、個別のケースに応じた支援の提供などの仕組みを構築していただきますようお願いいたします。さらに、デジタル技術の進展によりリモートワークやICTを活用した業務が広がり、障害のある方々に新たな働き方の可能性が生まれています。こうした社会の変化に対応し、必要なスキルを身に付けられるよう、特別支援学校においても教育カリキュラムの充実を検討していくことを求めます。
以上を踏まえ、京都市として、誰もが自らの能力を最大限に発揮し、充実した職業生活を送ることができる社会の実現に向けて、障害のある方の就労支援の強化にどのように取り組まれるのかお聞かせください。
次に、京都市における観光振興の在り方についてお尋ねいたします。現在、京都には国内外から多くの観光客が訪れております。私の地元、伏見稲荷大社でも千本鳥居の神秘的な景観がSNSで人気を集め、先日、グーグルマップが発表した京都府内の人気観光地ランキングでも第1位となり、連日、多くの方々でにぎわっています。観光客の増加は喜ばしいことではありますが、生活圏と隣接していることから、地域住民の皆様から、日常生活に様々な影響が及んでいるとの声も伺います。例えば、生活道路の慢性的な混雑、人身事故の危険、ごみや騒音の問題、更にトイレ不足の深刻な課題があります。稲荷公園や稲荷大社にトイレを整備していただいたものの、まだ十分とは言えず、特に裏参道には公衆トイレが存在しないため、商店だけでなく民家にまで利用を求められる状況が生じています。これまでも地域の声を受け、市バス停留所の滞留場所の整備、師団街道への観光バス流入経路の変更、稲荷公園のトイレの整備などを進めていただきました。また、マナーやモラルの啓発の必要性を訴え、啓発チラシの作成や京都観光モラルの策定につなげていただきました。さらに、稲荷まちづくり協議会では、観光と地域の共生について議論が行われ、龍谷大学の学生の皆さんも参画されるなど、よりよいまちづくりへの取組が進められています。
私ども公明党市会議員団は、昨年、松井市長にポストコロナ社会における観光戦略のあり方に関する提言を行いました。私の代表質疑においても、観光戦略の基本理念は、文化・心・人間に焦点を当てるべきであると強く訴え、市長からも、観光政策の方向性は私も全く同じ思いである、文化を基軸に観光と経済の好循環を生み出し、世界の模範となるまちづくりを進め、文化首都京都を実現してまいりますとのお言葉を頂いたところです。しかしながら、今日の京都市の観光振興の現状が、果たして本当に文化・心・人間に焦点を当てたものとなっているのか、改めて問い直す必要があると感じています。地域の方々からは、お稲荷さんが私たちのまちではなくなったとの声も伺っており、この状況を大変憂慮しています。このことは、ほかの観光地においても共通の課題であると考えます。そもそも京都は、長い歴史の中で文化が連綿と紡がれ、その営みと誇りによってまちが形作られてきました。そして、これからも文化を基盤とする営みこそが京都のまちを作り続けていくはずです。だからこそ、京都らしい真の価値、すなわち、ほんまもんを未来へと確かに残していくことが求められます。もしそれを失ってしまえば、京都は世界に誇るまちであり続けられなくなるでしょう。こうした積重ねこそがまちの魅力を一層深め、その魅力が訪れる人々を引き付け、心に残る体験へとつながっていくのではないでしょうか。これまで、観光客の分散化やマナー啓発、手ぶら観光の推進など様々な対策を講じてこられました。しかし、これらの対策は一定の効果を上げているものの、根本的な解決には至っておらず、持続可能な観光都市としての在り方が問われています。
そこで、市長に伺います。もはや対症療法的な対応だけでは十分ではなく、京都のまちの在り方、観光の在り方を市民にも国内外にも明確に示していくべき時期に来ているのではないでしょうか。今後、市民の暮らしを大切にしながら、訪れる方々を魅了する観光の在り方を京都市としてどのように描いていかれるのか、市長の御所見をお聞かせください。
以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○副議長(吉田孝雄) 松井市長。
〔松井市長登壇〕
◎市長(松井孝治) 引き続き、かわしま優子議員の御質問にお答え申し上げます。
私からは、観光振興の在り方について御答弁申し上げます。観光は、人々の心や人生を豊かにするとともに、経済や雇用、文化の維持・継承を支え、更には国内外の人々の交流を通じた相互理解、ひいては国際平和に貢献する重要な役割を担う存在であります。一方で、一部観光地や市バス道路の混雑、マナー問題等の観光課題が市民生活に影響を与えていることも事実であり、府市連携の広域周遊の促進や観光特急バスの新設、地域の方々と一丸となった散乱ごみ対策など、様々な取組を積極果敢に講じるとともに、京都観光に関わる全ての方々がお互いに尊重し合う関係づくりを進めてまいりました。また、現在、お話があった公明党議員団からの政策の御提言も踏まえまして、今後の京都観光の羅針盤となる次期観光振興計画の策定に向けた議論を進めておりまして、次期計画では、京都ファンを核とした多彩な共創を生み出し、新たな文化や産業の創出、京都の魅力・活力の向上につなげることを掲げようと検討しております。
京都には、文化芸術・自然・景観・人々の暮らし・なりわい・産業・ものづくり、そして学藝衆といった類まれなる多彩な魅力があります。一方、私も市長就任以来、こうした京都の魅力が、担い手不足や生活様式の変化、外国人観光客の急増等の大きな変化にさらされる中、将来にわたり当然に維持される状況にはないという危機感を抱いております。京都の本質的な魅力、京都が京都であり続けるために守るべきもの、京都のまちのあるべき姿といった根源的な問い、ここがしばしば、いっときの非常に観光客の方々がたくさん来ていただいている中で、今申し上げた本質的な問いが、ややこの間なおざりにされてきたのではないかと思っております。そうした根源的な問いに真正面から向き合いながら、持続可能な観光MICEという言葉の更に先を見据えて、多彩で共創で未来を切り開く観光MICEの実現に向けて全力でまい進しなければいけませんし、今ほど、最後に議員の御質問の中の言葉にあった言葉で言えば、対症療法ということではなくて、我々はこのまちの値打ちというものをどう考えていくかということだと思います。観光という言葉を狭く捉えれば、国内外からの御旅行の方々をどうお迎えするかということになるのかもしれませんが、それをもう少し広く捉えて、京都のまちの価値、値打ちをもう一回我々自身が問い直し、それをいかに高めて次の時代につないでいくのかということを考えることが、真の意味での観光の在り方につながるのではないかと考えております。
以下の御答弁は副市長の方から申し上げます。
○副議長(吉田孝雄) 吉田副市長。
〔吉田副市長登壇〕
◎副市長(吉田良比呂) まず、流産や死産を経験された方へのグリーフケアの取組についてでございます。流産や死産でお子様を亡くされることは、当事者の方々にとって耐え難い悲しみとなることは想像に難くなく、また、かわしま議員御指摘のとおり、深い悲しみが続き心身にも深刻な影響を及ぼすことから、一人一人の悲しみをしっかりと受け止めるとともに、支援につなげていくことが重要と認識をしております。本市ではこれまでから、各区役所・支所の子どもはぐくみ室において、御家庭への訪問をはじめ妊婦の方お一人お一人に寄り添い、きめ細やかな支援に取り組んでおりますが、産科医療機関や助産所などでのショートステイや産後デイケアを通じて、専門職による母親の心身のケアを行う産後ケア事業、スマイルママ・ホッと事業において、本年中に、流産や死産を経験された方を専門に受け入れる施設を新たに拡充してまいります。
さらに、情報発信や相談などにつきましては、市民が相談しやすいタイミングで相談できるSNSなどを活用した相談窓口、きょうと妊娠から子育てSNS相談やホームページによる情報発信に取り組むとともに、当事者に寄り添っていただいている民間ボランティア団体の皆様と情報を共有するなど、連携に努めているところでございます。当事者の方々に情報が届き、少しでも心と体の健康の回復を図っていただけるよう、パンフレットの作成や産婦人科医院とも連携した情報発信を進めてまいります。今後とも、当事者やその御家族のお気持ちをしっかりと受け止めながら、流産や死産を経験された方の悲しみに社会全体で寄り添うことができるよう全力で取り組んでまいります。
次に、障害のある方の就労支援についてでございます。本市では、関係機関・企業の方の御協力の下、職域拡大や職場定着などの施策を進めておりますが、一人一人の能力と適性に応じた就労機会の更なる拡充のためには相談体制の強化が必要です。仕事を探されている方、就職に向けた訓練を受けたい方などの様々な窓口において、それぞれの特性に応じた支援を行っており、国・京都府も含む33の関係団体で構成する京都市障害者就労支援推進会議のネットワークの下、総合支援学校の卒業生へのフォローも含め、ライフステージに応じた包括的な支援体制の整備に取り組んでおります。かわしま議員御指摘の利用者と相談窓口でのミスマッチについては、可能な限り防止するため、各窓口において共通の情報提供シートを活用し、更なる連携強化に努め、加えて、各窓口の機能や特色をイメージしやすい情報発信に取り組んでまいります。引き続き、京都市障害者職場定着支援等推進センターの活動などを通じて、障害のある方に寄り添った支援に取り組んでまいります。
また、市立総合支援学校では、これまでから高等部職業学科を中心に、社会のICT化を見据えた情報機器整備や専門人材の任用・配置と共に、生徒の就職希望に応じた企業実習を進めてきております。引き続き、デジタル技術の発展、就労形態の多様化なども踏まえ、一人1台端末などの効果的な活用や新たな実習先の開拓など、更なる職業教育の充実に努めてまいります。今後とも、企業・労働・福祉・教育などの各分野の関係機関などと連携して、障害のある方への就労支援の強化に取り組んでまいります。以上でございます。
本文の著作権は京都市に帰属します。著作権法上の引用および公共データ利用規約に基づき掲載しています。要約はAIにより生成したものであり、正確な内容は出典元の議事録をご確認ください。















