| 自治体 | 静岡市 |
| 議会・日程 | 令和7年11月定例会 12月02日 |
| 出典URL | https://www.city.shizuoka.shizuoka.dbsr.jp/index.php/623186? Template=document&Id=1616#all:1 |
キーワード
外国にルーツを持つ子供、日本語指導、日本語指導教員、日本語指導員、保護者、通訳
要約
議員は、日本語指導が必要な外国ルーツの児童生徒が、学校に早く慣れ安心して学べるための支援策について質問しました。これに対し教育局長は、主に3つの視点から答弁しました。第一に、指導員の訪問による個別指導や、来日直後の児童への追加サポートといった児童生徒への直接的な支援です。第二に、「やさしい日本語」や翻訳端末の活用、学生ボランティアと連携した学校全体の環境づくりです。第三に、通訳派遣や専用の保護者会開催を通じた保護者への支援を挙げました。議員は、多様な子供たちが共に学べる環境の重要性を強調し、外国にルーツを持つ家庭が安心して暮らせるよう、市へ継続的な支援を要望しました。
引用全文
※以下は議事録の引用全文です。本文の著作権は静岡市に帰属します。著作権法上の引用および公共データ利用規約に基づき掲載しています。要約はAIにより生成したものであり、正確な内容は出典元の議事録をご確認ください。
◯議員(田中志保) チェンジングしずおかプロジェクトの田中志保です。
通告に従って質問します。
大項目1、多様な児童生徒への配慮について。
まず、外国人児童生徒の支援体制についてお伺いします。
静岡市では外国にルーツを持つ市民の方が増え、それに伴い、日本語指導を必要とする児童生徒も年々増えていると伺っています。言語や文化の違いがある中で、学校生活を送る子供たちが不安や孤立を感じることなく、力を発揮できる環境づくりは重要です。
私自身、静岡県教育委員会で、スペイン語を母語とする小中学生の指導協力者として働いていた経験があります。スペイン語しか話せない小学生を担当し、悩みを聞いたり、話し相手になったりしていましたが、私が学校を去った後に、今度はいつ来てくれるかなと先生に聞いてくれていたと伺い、少しの関わりでも、子供にとって大きな安心になることを痛感しました。
また、今では、外国にルーツを持つ子供たちは市内のどの学校にも当たり前に在籍しています。私の子供が通っていた小さな中学校にも外国ルーツの生徒がいて、長男が事あるごとに英語で話しかけていることを家で楽しそうに話してくれました。こうした交流は、多文化が共にあることの豊かさそのものだと感じています。
一方で、社会の一部には理解が十分ではない場面もありますが、本市は多文化共生のまち推進条例を制定し、互いの文化的違いを尊重し、助け合うまちを目指しています。この理念を実現するためにも、外国にルーツを持つ子供たちが学校にいち早く慣れ、安心して学べるような支援は不可欠です。
そこで、1つ目の質問です。
日本語指導が必要な子供たちが学校に早く慣れるよう、どのような支援を行っているのか、市としてのお考えを伺います。
次に、学用品などにおける保護者負担の軽減について伺います。
物価高騰が長期化する中で、学用品の購入負担が大きくなっているという声を保護者から多く伺っています。今年2月の議会では、杉本 護議員から、義務教育は無償とされる中で、授業で必要な学用品は無償提供が原則ではないかという質問がありました。当局からは、学用品全てを無償提供することが原則だと考えておらず、使用頻度が高いものは個人で、共用できるものは学校で用意する方針や、販売店を指定しないなど、負担軽減の工夫を進めるとの答弁がありました。
私のところには、多くの保護者から、算数ボックスや彫刻刀がきれいな状態で残っている、授業で数回しか使わなかった柔道着がもったいなくて捨てられないという話があり、市内にはリユースできる学用品が数多く眠っている実感があります。こうした状況を踏まえると、学用品の一部については、学校や地域で循環させる工夫も考えられるのではないかと感じています。
そこで、2つ目の質問です。
学校で使用する学用品の購入において、保護者負担を軽減するため、現在、どのような取組を行っているのか、市の考えを伺います。
1回目は以上です。◯教育局長(増田浩一) まず、日本語指導が必要な子供たちが学校に早く慣れるよう、どのような支援を行っているかについてですが、静岡市では、文化や国籍の違いを超えて、全ての人の可能性を引き出すという理念の下、日本語指導を必要とする全ての児童生徒に対して、主に3つの視点から支援を行っています。
1つ目は、児童生徒への直接的な支援です。日本語指導を必要とする児童生徒は、2025年5月1日時点で294人、市内の80校に在籍しており、日本語指導教員14名と日本語指導員42名が各校へ訪問し、日本語レベルに応じた指導を行っています。指導時間は週1時間または2時間、年間にして35時間から70時間で、いずれも1対1を基本とした少人数指導です。この指導は、学習状況や希望に応じて、中学校卒業まで継続することができます。
加えて、来日直後で日本語に全く触れたことがない児童生徒は、言葉や文化の違いにより大きな不安や困り感を抱えていることから、日本語指導教員を追加で派遣し、週1日、4時間程度、3か月にわたって授業や生活の支援をしています。
2つ目は、学校の環境づくりへの支援です。派遣された日本語指導教員は、やさしい日本語を使った日常会話やタブレット端末の翻訳機能を使った授業の進め方を紹介するなど、校内の支援環境を整えています。中には、学生ボランティアの協力を仰ぎ、学校全体で支援を行う体制づくりを進めている学校もあります。
3つ目は、保護者への支援です。静岡市では、学校に通訳を派遣し、保護者と学校が意思疎通を図るための支援も行っています。在籍校においては、外国につながりのある保護者のための保護者会を開いたり、地域の日本語教室に場所を提供し、児童と保護者が日本語を学ぶ機会の一助となったりするなど、保護者に対する支援も広がりを見せています。
今後も、日本語指導の必要な児童生徒や保護者がいち早く日本の生活に適応し、地域社会で充実した生活を送ることができるよう努めていきます。
次に、学校で使用する学用品の購入において、保護者負担軽減に向けてどのように取り組んでいるかについてですが、昨今の物価高騰が続く状況においては、保護者に過度な経済的負担をかけないよう、学校はこれまで以上に学用品の選択等について留意していく必要があると考えます。そのため、本年1月には、学用品等を選択する際の工夫例として、主に3点を全小中学校に通知しました。
1つ目は、使用頻度が高い定規や、衛生上複数人での使用が難しいリコーダーなどは個人での準備が望ましいものとし、使用頻度が低く複数人で共有できるそろばんや彫刻刀などは学校で準備するものとして見直すこと。2つ目に、ジャージや体操着など学校指定品がある場合は、指定の必要性について再検討して減らしていくこと。3つ目に、家族や知り合い等が使用していたものや代用できるものの使用を認めることについて、保護者に周知することです。
この通知後の対応を調査したアンケートでは、学校で準備する共用物品の追加や学校指定品ではない同等品の容認、さらには卒業生から提供いただいた算数セットや制服などの希望者への配布など、状況に応じ、各学校での取組が進められたことが分かりました。
今後も、通知や説明会等で、毎年、各学校に学用品の見直しを働きかけながら、好事例の横展開を進めていくとともに、ジャージや制服等の学校指定品の在り方について検討するなど、さらなる保護者負担軽減につなげていきます。〔田中志保議員登壇〕
◯議員(田中志保) 御答弁ありがとうございます。
意見・要望についてはまとめて最後に申し上げます。
次に、市政変革研究会人口減少対策分科会について伺います。
当市では、これまで若年層、とりわけ若い女性の転出が続いており、人口減少対策の中核として、女性や若者が静岡で暮らし続けたいと感じられるまちづくりが非常に重要であることは、市全体の共通認識であると考えています。
令和5年6月に発足した市政変革研究会には、現在、9つの分科会がありますが、その1つである人口減少対策分科会については、人口減少に関する政策立案の根幹を担う非常に重要な役割の分科会であると認識し、注目してきました。
そんな中、令和7年9月30日に開催された市政変革研究会において、人口減少対策分科会が提示した人口減少対策案に対し、女性委員から、男性目線で作られた資料だと感じたとの指摘があり、会長からも女性の視点が大事であるとの発言があったと伺っています。
各分科会は、識者である委員と関連する所管課から選ばれた指名職員で構成されています。しかし、人口減少対策分科会では委員4名が全員男性であり、構成段階から女性委員が入っていなかったことこそが、今回の課題の本質ではないかと考えています。
では、なぜ構成段階から女性委員を入れる必要があるのか。資料1を御覧ください。
その理由は、静岡市の人口減少の要因分析と対策に向けた調査研究最終報告書の静岡市の若い女性のライフコース調査に、非常に象徴的に表れています。
静岡市の18歳から34歳までの女性が望む理想のライフコースで最も多かったのは、仕事と子育ての両立の37.4%でした。多くの若い女性が働きながら子供を育てたいと願っています。しかし、この回答者の希望とは裏腹に、実際に歩むと予想するライフコースで最も多かったのは、非婚就業の42.4%、つまり自分は結婚せずに仕事を続ける人生を選ぶと思うという回答です。
働きながら子育てをしたいと望んでいた女性が人生のどこかの段階で、現実には結婚せず仕事を続ける人生になるだろうと考えるようになる背景には、当事者にしか分からない思いや事情、環境があるはずです。私は、この理想と現実の逆転現象にこそ、本気で人口減少対策に取り組むための大きなヒントがあると感じています。
各分科会では、識者である委員と所管課の若手職員らとの議論を通じて政策を立案するという立てつけで女性職員も参画していますが、研究者と行政職員では役割や立場が異なるため、対等な立場で意見を述べにくい場面もあるのではないかと考えています。
また、大量データ分析は重要ですが、ジェンダーの視点や、地方で生きる女性や若者の当事者としての感覚を理解するには、別の専門性が必要だと考えます。だからこそ、政策を考える構成段階から地方女性や若者の当事者性に精通した女性委員を位置づけ、データだけではすくい上げられない女性のリアルや若者の価値観を反映できる体制づくりが必要だと考えます。
そこで、伺います。
令和7年9月30日に開催された市政変革研究会の人口減少対策分科会の説明に対する委員の意見を踏まえ、今後、女性委員の視点を入れて分科会を実施していく予定はあるのか、市の考えをお聞かせください。
2回目は以上です。◯総合政策局長(岡山卓史) 市政変革研究会の人口減少対策分科会に、今後、女性委員の視点を入れて実施していく予定はあるのかについてですが、本年9月30日に開催した市政変革研究会において、議員御指摘のとおり、委員から、人口減少対策分科会の資料は男性目線で作られたものと感じたという意見や、女性の視点が大事という意見をいただきました。
これを受け、人口減少対策分科会では、11月17日に、市政変革研究会に参画している女性委員2名と意見交換の場を設けました。その中で、委員からは、資料中の表現として、テレワーク活用による女性のキャリアの継続や再就職するための支援としての女性デジタル人材育成など、とりわけ女性に焦点を当てた取組があるが、これらは女性に限った取組ではないなどの御指摘をいただきました。次回、12月5日に開催予定の人口減少対策分科会では、御指摘の趣旨を踏まえ、改めて内容や表現について協議する予定です。
今後も、女性委員の御意見を伺いながら、さらに多様な考えを取り込んでいきたいと考えています。〔田中志保議員登壇〕
◯議員(田中志保) 御答弁ありがとうございました。
最後に、意見・要望です。
まず、外国にルーツを持つ子供たちへの支援です。
本市において、丁寧な体制が整えられていることを確認できました。学校ボランティアもとてもよい取組だと思い、大変心強く感じております。
多様な背景を持つ子供たちや共に学ぶ環境は、全ての子供たちにとって豊かな学びにつながります。今後も、外国にルーツを持つ子供たちや保護者が安心して静岡で暮らせるよう、引き続きの支援をお願いいたします。
次に、学用品に係る保護者負担の軽減についてです。
物価高騰が続く中、学校現場で柔軟な取組が進んでいることを知り、安心しました。私の下に多くの市民から、まだ使える学用品が手元にある、もったいないから誰かに使ってほしいという声がしょっちゅう届きます。私は、市内には学用品の宝の山があると感じています。例えば、就学時健診で学年が上がる前の参観会など、提供する側も受ける側も無理のない形で学用品を循環させる仕組みが、今後、さらに広がることを期待しています。引き続き丁寧な取組をよろしくお願いします。
最後に、人口減少対策分科会についてです。
まず、9月の市政変革研究会後の状況を御共有いただきまして、ありがとうございました。
その上で、やはり大切なのは、政策を形づくる構成段階から若者や女性といった当事者が委員として参画していることだと私は考えます。後から意見を伺うという形では、どうしても出来上がった枠組みの中で感想を述べるという構造になり、当事者の考えや価値観が政策に反映されにくくなってしまいます。
先日、内閣官房地域働き方・職場改革等推進会議の有識者である山本 蓮さんをお招きして、地方女性の生きづらさについて、勉強会を開きました。山本さんが全国の女性にインタビューした結果、1、やりたい仕事がない、2、結婚、出産の圧を強く感じる、3、地域に根強く残る女性役割が息苦しいという3点が繰り返し語られていたとの紹介がありました。さらに、地方では男女の賃金格差が大きく、そのことが若い女性の流出と関係している可能性があることも示されました。
この点は、資料4にありますように、当市の人口減少対策分科会も1月に出した最終報告書で触れており、共感する女性は多いと考えます。
また、先月、静岡大学の「ジェンダーからみる現代社会」という授業に私自身、登壇する機会があり、160名の大学生に、当市の人口減少対策分科会が作成した取組案を紹介しました。すると、学生からは、市内企業の働き方改革推進はすごくいい、住まいの充実に期待したいという前向きな声の一方で、男女の賃金格差の是正がないままでは意味がない、性別役割分業意識や結婚、出産を勧める慣習を変えることが最優先、女性の負担が増えるだけに見える、おむつのサブスクや子育て支援を手厚くしてほしいなど、様々な意見が寄せられました。
私は彼らの意見を聞いておしまいにはしたくありません。ここで、要望です。
これまで市として、若者の意見はアンケートでも数多く聞いてこられたと思いますが、まず人口減少対策分科会に識者の女性委員と市内で暮らす若者や女性の当事者を委員として加えてください。そして、若者が望む声をそのまま政策にして実行する体制づくり、複数の課にまたがる政策をストレートに実行する体制づくりをぜひよろしくお願いします。
静岡市内で生きる若者や女性のこうしたリアルな声をゆがめずに政策にしたら、きっと静岡は変わります。若者の欲しい未来へ、声を実行につなげていく市政となることを心から願い、要望します。
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