静岡市議会 外国人高度人材の生活・就労支援と排外主義への対策に関する答弁 — 2025年12月

自治体静岡市
議会・日程令和7年11月定例会 12月01日
出典URLhttps://www.city.shizuoka.shizuoka.dbsr.jp/index.php/623186?
Template=document&Id=1614#all:1

キーワード

高度人材、外国人労働者、生活面の支援、排外主義、留学生の自治会活動、多文化共生

要約

下記はAIによる要約です。正確な内容は出典元の議事録をご確認ください。

議員は多文化共生の観点から、外国人の高度人材の生活・就労支援と、近年広がる排外主義への対策について質問しました。これに対し観光交流文化局長は、主に以下の2点で答弁しています。
高度人材の支援について:高度人材に特化した施策はないものの、総合相談センターや日本語教室を通じた全般的な生活支援を実施。また、外国人材が活躍する企業の表彰と事例発信を通じ、働きやすい環境整備を進めている。
排外主義への対策について:SNS上の誤情報による地域の分断に懸念を示しつつ、対面での相互理解が重要と強調。留学生の地域行事・自治会への参加や高校生との交流などを通じて「顔の見える関係」を築くことで、市民意識の向上を図る。
双方が歩み寄り、誰もが互いを認め合い助け合う「多文化共生社会」の実現を目指す方針が示されました。

引用全文

※以下は議事録の引用全文です。本文の著作権は静岡市に帰属します。著作権法上の引用および公共データ利用規約に基づき掲載しています。要約はAIにより生成したものであり、正確な内容は出典元の議事録をご確認ください。

◯議員(長沼滋雄) 立憲民主党の長沼滋雄です。
 通告に従い、代表質問を行います。
 初めに、大項目1、大型公共事業についてです。
 中項目1、サッカースタジアムについてです。
 J1清水エスパルスが本拠地とするサッカースタジアムについて、目下、現IAIスタジアムの改修か、清水駅東口エリアへの移転新設かの検討が行われています。清水エスパルスは、オリジナル10として、J1チームとして全国的な人気があり、近年の観客動員も増加の傾向です。週末は座席が取りにくい状況で、現在の収容力では逸失する利益があるのも確かです。また、現スタジアムは、改修したとしても、収容力とアクセスの面に課題があり、収益性においても清水駅東口が有力であるのは確かであると考えます。サッカーのまち清水、そして静岡市としてふさわしいスタジアムの建設に期待の声も高まっています。
 一方、J1ライセンスの基準に適合するスタジアム整備については、Jリーグチームを有する全国各地で自治体の財政負担が課題になっているものと認識しています。足元の物価高、建設単価の上昇により、さらに状況は厳しいものとなっています。本市財政において、将来世代の負担となることも懸念されます。
 清水駅東口地域づくりエリアでは、土地区画整理事業へ本市と民間事業者が参画することを軸に、スタジアム整備を視野に入れながら検討が行われているものと考えますが、課題もあります。現地は津波浸水区域、タンクの撤去も行う。また土壌汚染への対策も考慮が必要です。スタジアム整備を前提とした際に、本市が負担する財政的影響について、事業の可否を論ずる前にその全体像を明らかにし、市民への適切な説明責任を果たすことが不可欠だと考えます。
 質問は、1点。
 サッカースタジアムについて検討が進められている清水駅東口の地域づくりエリアはどのような課題を抱え、またどのような対策が必要と考えるか。
 次に、中項目2、清水庁舎の移転構想についてです。
 ここまでも各会派から質問が出ておりますが、先般、市長から清水庁舎の清水駅東口への移転について、現庁舎の耐震改修との比較が提示されました。清水庁舎移転をめぐっては、令和2年、住民投票条例の制定に向けた本市住民5万2,300人の署名を付した直接請求があり、議会で否決された経緯があります。その際の主な論点は、津波浸水区域への庁舎移転の是非でした。
 津波浸水区域への防災拠点等となる対象建築物の建設については、令和元年、国土交通省が防災拠点等となる建築物に係る機能継続ガイドライン(新築版)を示していますが、その中で、庁舎などの対象建築物は周辺のライフラインや道路を含め、ハザードマップ等に基づき、災害によるリスクが低い立地とすることが望ましい。津波の被害が想定される地域においては、ハザードマップ等に基づき、浸水が想定されない立地とすることが望ましいが、浸水が想定される立地とする場合は、基準水位以上の高さに活動場所や避難のための空間を確保すること等と記載されています。
 津波浸水区域への移転について、さきの市民説明会で市長から、内陸移転は前提にしていないとの旨、説明がありましたが、今般、清水駅東口への新築整備が現庁舎改修よりも総合評価点において優れているという結果の公表を受けて、改めて、庁舎移転先に関する本市の考え方の提示が必要であると考えます。
 また、今回の試算は、床面積2万3,900平米の現庁舎の改修との比較という考え方から、新築整備は1万8,000平米、初期費用約177億4,000万円と提示されていますが、今後の本市の少子高齢化や人口減少、行政DXの推進などを踏まえると、アセットマネジメントの観点から、ダウンサイジングしていくことも必要だと考えます。
 質問は2点です。
 1点目、津波浸水想定区域に移転することについて、市民説明会で参加者から大規模災害を想定して不安の声が上がっていたが、どのように考えているか。
 2点目、新庁舎の整備費用を抑えるための方策はあるのか。
 中項目3、財源についてです。
 難波市政1期目の後半となり、アリーナと関連するペデストリアンデッキに325億円、300億円程度とも想定されるサッカースタジアムの新築、さらに百数十億円とも想定される庁舎の移転新築と、立て続けに大型投資案件が議題となっています。今まで投資を行ってこなかったからという理屈は間違いないのですが、現実の問題として、目下の建設単価の高騰、建設業の担い手不足、一方で、津波無堤区間の整備や巴川水門、上下水道の老朽化対策・耐震化なども必要という状況で、この厳しい財政事情において、将来的に経常収支比率がさらに上昇し、本市の裁量によって使える予算が減少していくことが予想されます。これら投資案件を仮に大幅に縮小したとしても、急速な少子高齢化が進む本市は、ダウンサイジングに伴うアセットマネジメントを推進し、行政サービスを合理化していくことが求められる状況で、市民サービスへの影響は避けられないと考えます。
 質問は1点です。
 大型公共事業を立て続けに計画しているが、市民サービスへの悪影響がないよう、どのように財政運営をしていくのか。
 次に、大項目2、太陽光発電施設の適正導入についてです。
 近年、太陽光発電のコストが大幅に低下しており、蓄電設備との組合せでも、火力発電に比肩するほどの経済性で、我が国のみならず、全世界で太陽光発電が急速に普及しています。気候変動危機の回避に向けては、再生可能エネルギーの利用拡大は必要不可欠です。
 一方、メガソーラーと言われる大規模太陽光発電をめぐっては、防災や景観などの観点から、全国各地で環境影響について不安の声が上がっていることも事実です。また、今日のような大規模な普及の様相はここ十数年のことであり、近い将来には老朽化した太陽光発電施設の管理や廃棄物の処理についても課題となることが懸念されます。これらの問題により、再生可能エネルギーの利活用など、進めるべき脱炭素政策そのものに対し国民に疑問を持たれる事態は避けるべきであると考えます。
 こうした中、本市は(仮称)静岡市太陽光発電施設の適正な設置及び維持管理に関する条例の制定に向けて、静岡市環境審議会に条例制定に関する諮問と条例の内容を検討するための検討部会を11月に設置しました。
 質問は1点です。特に中山間地の太陽光発電施設の規制について、環境保護の観点からお尋ねします。
 1点、太陽光発電施設の設置により、どのような影響が懸念され、市としてどう対応していくのか。
 次に、大項目3、静岡市立の2高校の今後の在り方についてです。
 人口減少と少子化、さらに私立高校の授業料無償化等を受けて、公立高校は生徒に人気のある進学校においても入学希望者が定員割れするなど、再編や縮小が避けられない状況にあります。一方で、公教育に対する社会の求めも生徒のニーズも多様化しています。不登校や不登校傾向のある小中学生が増加する一方、高等学校においては、通信制の生徒が今年、全国で30万人を超え、高校生の約10人に1人となるなど、生徒の学び方、学校への通い方は多様化しています。
 そうした中、公教育では先進事例も出てきています。横浜市の県立神奈川総合高校は、学年制ではなく単位制、制服もなく、生徒の自主性と個性を尊重し、一方で、いわゆる難関大学への進学実績も良好で、生徒から選ばれる学校となっているそうです。
 私は、公教育の役割とは、教育の機会の保障、そして教育を通じた社会全体への貢献、生徒一人一人の個性や適性を尊重し、可能性や能力を最大限に引き伸ばすこと等にあると考えていますが、そこで質問です。
 静岡市立の2高校の今後のあり方について、現状の課題は何か。また単位制高校、中高一貫などのアイデアが出ているが、市立2高校は、今後どのような役割を果たしていくのか。
 1回目の質問は以上です。

◯市長(難波喬司) 私からは、3つの御質問についてお答えします。
 大型公共事業についてのサッカースタジアムについて、清水庁舎の移転構想について及び財源についてです。
 初めに、サッカースタジアムについて検討が進められている清水駅東口の地域づくりエリアは、どのような課題を抱え、またどのような対策が必要と考えているかについてですが、一番の課題は、駅前の一等地が長年低利用地だったことです。高度利用するためには、所有者であるエネオス社との意思疎通と合意が不可欠です。また、利用できる土地にするためには、タンク等の既存工作物の撤去、津波対策、土壌汚染対策などの工事が必要です。そして、これらの対策工事を具体的にどのように進めるかについては、土地施設の所有者であるエネオス社の意思決定が必要です。
 土地の事業を進めるに当たっては、開発リスクがありますが、エネオス社にお任せするのではなく、そのリスクの一部を市が事業に加えることで分担することにしました。この結果、エネオス社と合意をすることができました。
 1つ目の既存工作物の撤去については、現状ではタンクのほか、油の流出を防ぐ防油堤や各種配管などの工作物がこのエリアにあるため、これらの撤去の時期や方法などについて決める必要があります。
 2つ目の津波対策については、地域づくりエリアは、将来、災害対応拠点としても機能させたいと考えています。このため、市としては、レベル2津波が発生しても余裕を持って浸水しない高さと言える6メートルの高さまで盛土すべきと考えています。
 3つ目の土壌汚染対策については、これまで製油所として利用されてきたことから、何らかの土壌汚染はあるものとして、土壌汚染対策法に基づく対応が必要です。
 対策方法としては3つあります。1つ目、汚染土壌をコンクリートやアスファルトなどで覆う舗装対応。2つ目、汚染土壌を厚さ50センチメートル以上の汚染されてない土壌で覆う盛土対応。3つ目、汚染土壌を掘削し、場外で処理する除去対応です。津波対策として盛土をすることを考慮すると、盛土対応をすることが一番合理的であると考えています。
 これらの課題は、土地開発を進める上で対策が不可欠であることから、エネオス社と引き続き協議していきます。
 次に、大項目1、大型公共事業について、中項目2、清水庁舎の移転構想についてお答えいたします。
 お答えの前提として、以下の事実を確認いたします。
 11月11日の説明会で、1,000年に1回どうなるのかということに対して、対応を優先するのか、毎日の利用を優先するのか、どちらがいいのかという発言だというような報道がされました。事実は、私のこの発言の前提としてこのように述べています。すなわち、1,000年に1回のときに全く対処できないということであれば、これはやめたほうがいいと思いますと。全てここで特に問題なく津波が来ても対処できると考えていますと言っています。つまり、1,000年に1回と毎日を比べているのではなく、1,000年に1回の津波に対して、一部対処できないおそれがあることと、一部対処できないことで日常利用を損なってはいけないということを比較しています。もちろん、新庁舎が緊急避難場所として市民の命を守ることができる施設であるということは大前提になります。
 説明会の内容が、1,000年に一度と日常利用を比較しているかのように受け止められる一部の報道があったため、市民が事実とは異なる印象を持ってしまうおそれがあることを心配し、記者の皆さんに適正に認識していただくために、説明会を11月21日と25日に開催いたしました。それから説明会の議事録も公表しました。また、市議会議員の皆様には同様の説明を26日に行いました。
 今後、地元自治会などにも担当職員が説明を行う予定です。静岡市からの情報発信、説明を丁寧に行っていきます。
 次に、新庁舎の整備費用についてですが、新庁舎の必要規模は、今回の発表では、今年4月1日現在の現庁舎に勤務する職員数から、必要面積を1万8,0000平方メートルと算定しました。現在、庁舎機能の一部を清水区内の他の公共施設に分散できるかを検討しています。これにより新庁舎の必要面積を削減することができれば、建設費を抑えることができます。
 また、新庁舎をホテルやオフィスなどとの複合施設とすることも検討しています。例えば、民間事業者が建設した建物の一部を市が取得、または賃借することなどにより、新庁舎の整備費用が抑えられる可能性もあります。
 このように、新庁舎を新築する場合の整備手法については、費用も含め、年度内を目標に詳細な検討を行っていきます。
 次に、大型公共事業の財源についての質問にお答えします。
 お答えする前提として、まず公共事業の定義を確認します。公共事業の定義の1つは、国や地方公共団体などが国民生活に必要な財・サービスを提供する事業です。もう1つの定義は、国や地方公共団体が、市場によっては適切な供給が望みにくい財・サービスを提供する事業です。どちらの定義でも、財・サービスの提供としているように、サービスの提供も公共事業です。さらに財の提供をとっても、学校設備の提供も公共事業です。さらに大型ですが、多額の費用がかかるということでしょうか。そうすると、高額な費用がかかる公的施設整備も大型公共事業となります。市有施設のLED化には100億円がかかります。学校トイレの改修には約180億円がかかります。これらも大型公共事業となります。
 もう1つ、公共事業は目的によって3つに大別するべきだと思っています。1つは、河川整備や防潮堤の整備など、市民の生命・財産を守るためのもの。2つ目は、地域への民間投資を誘発し、人を呼び込むことができる稼ぐ力を高めるもの。3つ目は、市民にサービスを提供するものです。大型公共事業と一括せず、それぞれの目的に応じて必要性を精査するべきだと考えています。
 市が市民生活に必要な財・サービスを提供する事業を大型公共事業とすると、先ほど申しましたように、市有施設のLED化、市民文化会館や学校などの老朽化改修、上下水道の耐震化など、もっと以前から計画的にやっておくべき事業を先送りしてきました。企業用地造成など、稼ぐ力を高める投資も十分に行ってきませんでした。今、集中的に投資しないと、将来、地域の稼ぐ力が停滞し、その結果、魅力ある仕事や雇用が十分に生まれず、希望する仕事や働き方ができなくなり、市民が幸せを実感できず、これがさらなる人口減少を起こす未来になってしまいます。
 深刻な定住人口の減少は、生活サービスの縮小、雇用機会の減少、個人所得の伸び悩みを招くとともに、税収の減少を通じて、公共施設維持の負担増や市民サービスの縮小にもつながります。
 これらを踏まえ、これからは中長期的な視点に立った将来の収益のための投資を積極的に行うことが必要です。現在計画しているアリーナや清水駅東口エリア周辺のまちづくりなどの大規模投資事業は、行政の投資によって周辺地域への民間投資を引き出し、市内の経済活動を活性化し、地域の稼ぐ力を強化するものです。
 あわせて、先送りされてきた施設の維持補修が待ったなしの状況です。この両方の事業を進めなければ、未来は非常に厳しくなります。
 今は決断の時です。一時的に財政指標が厳しくなっても、将来のための積極投資が必要です。中長期的な財政の健全性を維持しつつ、これらの事業を進めていくことが必要です。
 なお、新たな事業を実施していくためには、既存事業の見直しや収入の増加による財源の確保も必要です。積極的な投資と併せ、行政サービスや公共施設の最適化、業務効果が低い取組などの見直し、デジタル技術を活用した業務プロセスの改善などの業務改革を進めるとともに、地域の稼ぐ力の向上に伴う税収の増加といった財源の確保、民間事業との協働・連携など、社会の力を活用した取組を進めてまいります。
 その他の質問については、局長より答弁します。

◯環境局長(大村 博) 太陽光発電施設の設置により懸念される影響と今後の市の対応ですが、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの導入を積極的に進めていく必要があります。しかし一方で、地上設置型の太陽光発電施設については、森林伐採に伴う土砂流出や景観等への影響、適切な維持管理が実施されていないなどの問題が静岡市の一部でも発生しています。また、2030年代後半以降、使用済み太陽光パネルの排出量が顕著に増加すると予測され、再利用や再資源化を着実に進めなければ、最終処分量の大幅な増加につながることになり、今後大きな問題となることが懸念されます。
 このような課題に対応するためには、太陽光発電については設備導入前に地域住民の理解はもとより、適切に防災、環境保全、景観等への配慮が講じられ、地域との調和が図られた事業となるとともに、将来にわたり適切に維持管理されるように誘導していくことが重要です。
 そのため、太陽光発電施設の適正な設置、維持管理等の手続を定めた条例が必要となります。新たに制定を検討している条例は、災害等においてリスクが高い区域内に設置する場合は市の許可を必要とすることや、条例遵守の実効性を確保するため、許可の取消や罰則を適用することがあること、既存施設についても維持管理や廃止後の処分等が適正に実施される義務があることなどが主な内容です。
 この条例に基づき、太陽光発電施設の設置が災害や環境等に与える影響を回避・低減することにより、防災や環境保全等と両立した再生可能エネルギーの導入を推進して行きます。

◯教育局長(増田浩一) 静岡市立の高等学校における現状の課題は何か。また単位制高校、中高一貫などのアイデアが出ているが、市立2高校は、今後どのような役割を果たしていくのかについてですが、まず静岡市立の高等学校における現状の課題は、主に3点あります。
 1つ目は、静岡市内の15歳人口は、今後20年で約4割減少する見込みとなっており、それに伴う急速な少子化の進行による公立高校の再編や縮小が避けられない状況であること。
 2つ目として、既に公立高校離れの傾向がある中、私立の高校の授業料無償化制度により、今後、公立から私立への生徒の流れがさらに加速する可能性があること。
 3つ目として、静岡市立の2高校の志願倍率の低下です。令和7年度入試における志願倍率は、静岡市立高校の普通科は1.02、科学探求科は0.53、清水桜が丘高校の普通科は0.95、商業科は1.03と、学科によっては定員割れとなっています。また前年の6年度入試においても、定員割れ、もしくはそれに近い状況となっています。
 これら3点の課題を背景に、静岡市立の高等学校の在り方検討委員会を設置しました。
 なお、静岡県教育委員会においても、同様の観点から、公立の高等学校の在り方を検討していますが、静岡市としては先に先行して考え方を明確にし、県と調整していきたいと考えています。
 次に、静岡市立の高等学校が今後どのような役割を果たしていくのかについてですが、静岡市立の高等学校の在り方検討委員会における議論の結果、新しい静岡市立の学校は、静岡市に新たな価値を創出する、卓越した強みと行動力を備えた人を育成し、県立にも私立にもない独自の価値を創造し、静岡市の教育を牽引することで役割を果たしていくとされています。
 

 〔長沼滋雄議員登壇〕
◯議員(長沼滋雄) 意見・要望は、3回目にまとめて申し上げます。
 次に、大項目4、清水地域の医療体制についてです。
 まずは、清水病院についてです。
 清水病院は、昨年度決算で22億円余の実質赤字となり、危機的な経営状況にあります。決算審査意見書においても、経営改善に向けたマネジメント体制の課題、看護師をはじめとした人材確保の困難、さらに医師確保への対応など、複数の課題が指摘されました。公的医療において医療現場の負担感が大きい一方、その努力が十分に報われず、人材の確保や定着が難しいという状況は、清水病院に限らず、全国的な傾向でもあります。地域医療を支える重要な拠点として、清水病院には課題解決に向けた着実な改善が求められます。
 質問の1点目、決算審査意見書で清水病院に提示された課題に対し、改善に向けてどのように取り組んでいるのか。
 次に、清水地域全体の医療体制について伺います。
 清水地域は、人口減少と高齢化が特に進行し、医療需要の移り変わりが見込まれます。地域の医療機関がそれぞれ単独で対応するには限界がある中で、急性期・回復期・慢性期の役割分担や病院間の連携をどのように構築していくかも重要になると考えます。市民が安心して必要な医療を受けられる体制を維持するためには、静岡地域と清水地域を合わせた静岡医療圏全体で限られた医療資源を最大限に活用しながら、最適な配置を考えていく視点も必要です。
 質問の2点目、清水地域全体の医療体制の課題は何か。どのように課題解決していくのか。
 大項目5、城北公園再整備についてです。
 城北公園再整備をめぐっては、市民説明をめぐって住民訴訟となるなど、本市勝訴の結果とはなったものの、利用者・地域住民との十分な対話が不足していたものと考えます。今般、市民懇談会からの提言書には、公園内の駐車場やカフェについて、過度に大きな規模にならないよう見直しを求める提言が含まれていたものと承知しております。
 これを受けて、今後の城北公園の再整備方針についてお尋ねします。
 1点目、市民懇談会から提言書が提出されたが、今後どのような方向で整備を行っていくのか。
 次に、Park-PFI事業をめぐっては、長年地域住民に親しまれ、地域に支えられてきた公園緑地において、特定の民間事業者が事業を行い、再整備を行っていくことに対し、今後もほかの事業において、地域住民や利用者から様々な意見が出されることもあるかと考えます。様々な課題があった城北公園再整備でしたが、今やっと次の一歩を踏み出したところであると考えます。今後のほかの事業においては、より市民目線、利用者目線、長年親しんできた地元住民の目線での丁寧な公園づくりが求められていくものと考えます。
 質問の2点目。
 今回の課題を受けて、今後のほかの公園緑地再整備はどのように進めていくのか。
 次に、多文化共生についてです。
 まず、1点目は高度人材の受入れについてです。
 国際的な労働経済学の研究では、外国人労働者の増加は、単純に雇用を奪うという構図ではなく、労働力の補完、市場の拡大、生産性向上を通じて、もともとの住民の所得や雇用が改善する傾向も指摘されています。本市は近世以来、港湾都市として、また東海道の拠点として、外から来た人を温かく受入れてきたことで発展してきました。そしてこれからは、東京のほうばかりに目を向けるのではなく、世界に開かれることが成長の原動力になっていくものと考えます。外からの力を取り入れて成長してきた歴史をいま一度思い起こし、国際化を新たな成長戦略として位置づけることも必要ではないでしょうか。
 その視点で、高度人材について、特に今回は、入管法等に定める在留資格高度専門職に限らない企業内転勤や経営管理、技術職など、幅広い高度人材の受入れについてお聞きします。
 本市にもアマゾンのようなグローバル企業の拠点が置かれたり、あるいは本市を基盤とする企業がグローバルに事業を展開するなどして、在住する高度人材の外国人が増加しているものと承知しています。
 海外の名門大学で学位を取り、専門知識もあり、グローバルに活躍する方というのは、私自身も時々お会いすることがございます。本市にも多くいらっしゃるものだなと感じますが、例えば、まちづくりやDX、民主主義といったテーマの論文をたくさん書かれていて、専門家の視点から鋭く議論できるような方々であります。外の目線から様々なアドバイスをいただけることに、私自身とても勉強になっております。
 ところで、経営層、研究職、専門職など、本邦に入国される方の中には、いわゆる転勤族としてあまり日本語を話さない方もいらっしゃいます。家族を帯同している場合など、やはり教育環境や住環境が充実している三大都市圏に集中しがちです。本市が推進しているインターナショナルスクールは、そうした多様な人材の受入れに資するものと考えます。
 そこで、質問です。
 高度人材を含む外国人の受入れにおける生活面の支援や働く環境整備にどのように取り組んでいるか。
 次に、テーマが変わります。
 排外主義についてです。
 今年の参議院選以降、日本人ファーストという言葉に代表されるような、日本ファーストならまだしもと思いますが、人をつけるとは何事かと思います。外国人に関する事実に基づかない言説は、SNSのみならず、今や一部のマスメディアでも見受けられるようになってきました。これらの言説は、我が国で社会に貢献する多くの外国出身の方、日本国籍をお持ちの海外ルーツの方、あるいは日本国籍ではないが生まれてからずっと日本で生活しているような在日の方など、多くの市民の尊厳を踏みにじるものであります。
 指摘するまでもないことですが、外国人においても、基本的人権のうち参政権と一部の社会権を除く大部分が、憲法、国際法、そして我が国も批准している国連人権規約などにより、法の下の平等として保障されております。ドイツの詩人のニーメラーは、かつてナチスドイツにより多くの人が連れ去られても自分は何も声を上げなかったことについて、遂に彼らが私を連れ去ったとき、私のために声を上げる者は誰一人残っていなかったと記しました。外国人の問題というのは、私は他人事ではないというふうに思っています。必ず自分たちに返ってくるものだと。私の見解として申し上げますが、外国人の尊厳を踏みにじるような社会は、いずれ社会的少数者や社会的弱者の排除にまで走り、そのうち、自らの自由で豊かな暮らしまでもが脅かされ、誰もが幸福に暮らせないような社会をつくり出すと考えます。
 排外主義については、さきの議会でも複数の質問がありましたが、市長からはっきり排外主義的な考え方には同調しないとの答弁がございました。私はこの問題について、社会に広がる偏見や不合理に迎合せず、冷静な議論がなされる本市市政、本市議会の良心を信頼しております。
 さきの全国知事会においても、本県の鈴木康友知事がプロジェクトチームのリーダーとして取りまとめた多文化共生の実現に向けた国民へのメッセージである共同宣言が発表されました。本市でも、令和4年に施行した多文化共生のまち推進条例第3条において、全ての人が国籍、民族等により差別的扱いをされず、多様な文化又は生活習慣が尊重されることを基本理念の1つとして掲げています。9月定例会でお示しいただいた市長の御見解を踏まえまして、本市は多文化共生について、今後具体的にどのように取り組んでいくのか、お尋ねします。

 2点目、排外主義の広がりに対して、どのように多文化共生に係る市民意識の向上に取り組むか。
 2回目の質問は以上です。

◯保健衛生医療統括監(千須和健一) 清水地域の医療体制に係る2つの質問について、一括してお答えします。
 まず、監査委員の決算審査意見書での清水病院の課題改善の取組についてですが、意見書で提示された主な課題は3点です。
 1点目は、組織的なマネジメント体制の強化です。経営改善に向けたマネジメント体制として、多岐にわたる経営課題について適切な進捗管理を確保すべきとの指摘を受けました。これについては、令和7年度より、病院長、病院参与や副病院長など、病院幹部の責任の所在や指揮監督系統を明確化し、毎月実施している病院長ヒアリングに病院幹部を責任者として同席させるなど、マネジメント体制を強化して適切に進捗管理を行っています。
 2点目は、看護師不足の解消です。必要な看護職員の確保を図るには、モチベーションを維持向上できる職場環境の整備が不可欠であるとの指摘を受けました。これについては、看護師のキャリアアップにおいて、がんなど、特定の看護分野において熟練した看護技術を有する認定看護師など専門性の高いスペシャリストを目指すのか、または幅広い看護知識を身につけたジェネラリストを目指すのかなど、職員が目指す将来の看護師像に適した教育計画を職員自身が選択できるように教育制度を見直しました。
 また、働きやすい職場環境づくりのため、看護業務における体温や血圧の自動入力など、医療DXを活用した業務負担の軽減に努めています。
 3点目は、医師不足への対応です。近年、地方における医師確保は厳しさを増している中、多様な発想や様々な取組により、医師確保につながるような大学病院等との連携を幅広く実施すべきとの指摘を受けました。これについては、意見書において好事例として挙げられている本市と医師会、大学病院との連携による清水区脳梗塞予防実験──通称SPAFSを参考に、令和7年度から浜松医科大学と生活習慣関連疾病重症化予防に関連する研究を実施し、医師を確保しています。
 次に、清水地域全体の医療体制の課題と解決に向けた取組についてですが、特に清水地域は、葵区、駿河区と比較して、人口減少や高齢化が進行し、疾病構造の変化や将来的な患者数の減少など、医療需要が大きく変化していくことが見込まれており、この変化に適した医療体制の確保が課題となっています。
 この課題の解決に向けては、清水地域の各医療機関の個別最適での対応では限界があります。そのため、現在、国がガイドラインを作成している2040年に向けた新たな地域医療構想の策定方針を確認しながら、地域全体での医療機関における役割分担や連携などを踏まえた対策を講じる必要があります。
 そして、この対策の検討に当たっては、地域の医療関係者の意見を十分踏まえる必要があり、意見聴取する場として、静岡市清水地域医療体制協議会を設置し、第1回会議を本年11月4日に開催しました。第1回会議では、国等の動向や清水地域の医療体制の現状と課題を共有しつつ、高齢者救急を担っていくことや、病床適正化、清水地域内外における病院間連携の必要性について協議しました。第2回会議は12月4日に開催し、旧静岡地域の病院との連携や役割分担について、当該地域の病院長などからの意見聴取等を予定しています。
 今後も引き続き地域の医療関係者の意見を聞きながら、課題解決のための対策を検討し、令和8年1月を目途に一定の取りまとめを行う予定です。

◯都市局長(杉山弘人) 城北公園再整備について、一括してお答えします。
 初めに、市民懇談会からの提言書を受け、今後どのような方向で整備を行っていくのかについてですが、城北公園の再整備に向けては、2025年2月に自治会や公園愛護会をはじめ、地域住民、スポーツ団体、NPO法人など、多様な立場の方々で構成された懇談会が設置され、これまでに5回の意見交換が行われた上で、10月30日に市長へ提言書が提出されました。
 提言書では、住民参画、カフェ、駐車場の規模・配置、樹木管理、安全対策など、多岐にわたるテーマについて示されており、意見を1つにまとめることはせず、それぞれの声を取りまとめた内容となっています。
 具体的には、駐車場について、原則、園外で整備。園内駐車場は管理棟前のスペースを活用し最小限とするといった意見や、カフェについては、過大な箱物施設は造らない。飲食や休憩が可能な基本的なカフェ機能を求めるといった意見が上げられています。
 こうしたことから、今後の再整備の方向性につきましては、提言書の多様な意見を踏まえた検討を進め、その過程において、改めて地域や公園利用者の皆様から御意見を伺い、理解と共感を得ながら進めていきます。
 次に、今後の公園緑地の再整備はどのように進めていくのかについてですが、城北公園の再整備においては、議員の質問にありましたとおり、地域や公園利用者とのコミュニケーションに課題があったと受け止めています。これらを踏まえ、公園の再整備に当たっては、地域や公園利用者と対話を重ね、事業の目的を共有し、共感を得ながら事業を進めていくことが重要であると考えています。
 このため、2025年3月にリニューアルオープンした船越堤公園では、地域や公園利用者と意見交換を重ねる中で、Park-PFI制度の目的が、収益確保ではなく、公園の魅力向上にあることを丁寧に説明し、関係者の理解を深めながら事業を進めてきました。その結果、現在はカフェを運営する事業者が主体となり、地域や小学校と連携し、芝生の植付け・管理や環境学習を行うなど、公園が子供の学びや地域交流の場として機能しており、地域の皆様が自ら公園をつくり育てる環境が整いつつあると認識しております。
 今後は、他の公園や緑地においても、船越堤公園での取組を参考に、Park-PFI制度による再整備に限らず、地域の実情や特性を踏まえ、対話を通じて理解と共感を得ながら最適な公園づくりを進めていきます。

◯観光交流文化局長(岩田智穂) 多文化共生についての2つの質問にお答えします。
 まず、高度人材を含む外国人の受入れについてですが、議員の御質問にあるとおり、静岡市としては、高度人材とは大学教授、研究者、経営者などの出入国管理及び難民認定法における在留資格の高度専門職に限らず、企業内転勤で海外から日本へ転勤してきた方など、組織の中核を担い、リーダーとして活躍できる外国人材を指すものという前提でお答えします。
 本年10月末現在、静岡市における高度人材の数は1,601人で、10年前の373人と比べて約4.3倍に増えています。現在、高度人材の受入れに関する特別な取組はありませんが、高度人材を含む外国人の方々に対する生活面の支援については、本年9月議会で答弁したとおり、多文化共生総合相談センターでの相談対応や日本語教室の運営補助などを通じて、国籍や文化の違いにかかわらず、地域の一員として安心して暮らせるよう取り組んでいます。
 また、働く環境の整備については、多様な人材の活躍に取り組む企業の表彰事業を実施しています。受賞企業では、外国人が生き生きと働ける環境づくりや、日本人と分け隔てない人材育成や昇任の制度により、外国人社員が日本人を含む20人を束ねるリーダーとして活躍している事例もあります。こうした好事例を広く発信し、働きやすい環境づくりを促進しています。
 次に、排外主義の広がりに対する取組についてですが、静岡市においても、外国人が集まる宗教施設に関する誤った情報がSNSを通じて拡散されたことを機に、外国人や外国の文化に対する偏見や排外的な声が市役所に寄せられるようになりました。このような誤った情報の拡散は、外国人に対する差別の助長や市民の不安をあおり、市民相互の信頼関係を損ない、ひいては、地域社会の分断につながりかねない一方で、情報の拡散そのものをコントロールすることはできません。
 したがって、情報の受け手となる市民の皆さんが、国籍や文化の異なる方々とも自然と対話を交わし、互いに理解し合い、顔の見える関係になることが、地域における多文化共生を進める1つの重要な方法だと考えています。
 このため、静岡市では、留学生が通う日本語学校などに、自治会・町内会のお祭りやボランティア団体が地域で行う行事への参加を促したり、高等学校の探究学習などで高校生と留学生が多文化共生について話し合い、互いの文化について理解を深める取組を行っています。また、先ほど山梨議員への答弁にもあったように、留学生に提供した市営住宅では、入居時の地域ルールの伝達や留学生の自治会活動への参加を通じて、留学生と団地入居者との良好な関係が築かれ始めています。
 こうした取組を通じて市民意識の向上を図り、静岡市に住む人全てが、互いに認め合い助け合う多文化共生社会を目指して行きます。

  〔長沼滋雄議員登壇〕
◯議員(長沼滋雄) 3回目は意見・要望です。
 大型公共事業についてです。
 まず、清水駅東口の地域づくりエリアへのスタジアムの新築移転が有力視されています。一方、仮に移転新築となった場合、それに先立ってタンク等の既存工作物の撤去、津波対策、土壌汚染対策などを行う必要があります。土地区画整理事業として民間との協働で行われる場合でも、本市の財政負担、そこがどれぐらいになるのか。次の2月議会では、関連予算など、事業の方向性を議論することになるかと思いますが、その際には関連事業を含めた予算の全体像、事業の全体像を可能な限りお示しいただけるよう要望を申し上げます。
 庁舎移転について、最後に申し上げます。
 大型公共事業に係る財源についてです。
 まず、大型公共事業という言い方で、福祉とかサービスも大型公共事業ではないかと市長から御指摘がありました。言葉遣いを間違えてしまい、大変失礼しました。大型建設事業でございますね。あえて箱とは申し上げませんが、建設事業についてです。
 大型建設事業、イコール悪ではない。地域の稼ぐ力、人口減少を食い止める投資が必要。私は当然だと思います。その点はまったく異論がございません。私が問いかけているのは、果たしてそれがアリーナ、スタジアム、庁舎の津波浸水区域への移転新築整備なのかということであります。物価高、少子高齢化、インフラの老朽化、激甚化する風水害や南海トラフ地震災害への懸念、脱炭素社会の実現に向けた経済社会の構造変革、グローバル経済における我が国の地位の低下を食い止めるための人的資本投資など、市民の命と暮らしを守り、そして将来の不安をなくすための投資が本来は優先されるはずであります。スタジアムやアリーナの収益性を必ずしも否定する考えではございませんが、本市が何に投資してまちづくりを行っていくかということは、価値判断でありますので、本市の将来像について市民の共感が広く得られるまちづくり像となるよう、引き続き議会との丁寧な対話を行っていただくようお願い申し上げます。
 次に、市立の2高校の今後の在り方についてです。
 今世紀の社会変革の急速な進展に伴い、学校教育の在り方にも変革が求められています。生徒たちにとっては、この不確実な時代にあってどう学んでいくか、どんな人間になっていくのか、そんな大きな不安が目の前にあるということではないかと考えます。県立でも私立でもない市立高校の公教育の役割というのは、多様な個性を包摂しながら、知の枠組みの変化と向き合い、地域社会のみならず、人類の福祉と発展に寄与することであると考えます。
 局長の御答弁の中で、静岡市に新たな価値を創出する卓越した強みと行動力を備えた人を育成し、県立にも私立にもない独自の価値を創造し、静岡市の教育を牽引することで役割を果たしていくとのことでありましたが、かなり抽象的な表現に感じられました。改めて、検討委員会の事務局として、将来の公教育の役割、そして在り方について、しっかり掘り下げた課題意識で御提言なさるよう要望を申し上げます。
 次に、清水病院と清水地域の医療体制についてです。
 清水病院に限らず、公立病院の経営状況は全国的に厳しいものです。公立病院には、市民の命を守るための高度先進医療や災害救急など、民間病院だけでは実現しがたい不採算医療を行うという役割があります。ある程度の公費支出はやむを得ません。
 ただ、そうした中でも、清水病院の危機的な経営状況には、マネジメントや組織風土など、見えにくい課題があるものかと考えます。今後、課題を明らかにした上で、医師、看護師、スタッフが定着するような働きやすい環境づくり、待遇改善に取り組んでいただくよう要望します。
 次に、地域全体の医療体制についてです。
 今後は、清水地域のみならず、静岡地域も含めた静岡医療圏全体での病院間の連携の構築、急性期・回復期・慢性期の役割分担という議論になっていくものと考えます。そうした中で、やはり集約ということになると、救急搬送の時間が伸びるのではないかとか、様々な不安の声もあり得ます。
 例えば、本市の3次救急は、県立総合病院、静岡赤十字病院、静岡済生会総合病院の3病院でありますが、いずれも静岡地域、葵区、駿河区であります。しかし、全ての地域の総合病院に数多くの診療科をそろえるという考えは、もはや現実的ではないと言えます。限られた医療資源の中で無理に各地に整備をしようとして、体制が不十分なので救急車の中でずっと待たなきゃいけない、あるいは待合室のところでずっと待たなければいけないということになってしまっては、本末転倒でございます。地域医療圏全体として、質の高い医療が将来にわたって持続可能な形で提供されるよう、本市においては取り組まれたいと思います。
 それと、医師確保について、1点御提案を申し上げます。
 本県には、医学部医学科が浜松医科大のみ、300数十万人という人口に対して1学部の、学部定員はわずかに115名です。本県の人口規模に見合っていません。中部、東部での慢性的な医師不足が深刻です。
 そこでなんですが、近年、ハンガリーやチェコ、ポーランドなど東欧を中心に、数多くの日本の学生が、日本の医師国家試験の合格を目指して医学部に留学するというケースが非常に増えてきています。日本の私立医学部よりも安く、入学試験も日本ほど厳しくない。そして私もお話を聞いたことがあるんですけど、国家試験対策でも非常に手厚いサポートがあります。今や日本人だらけという大学も幾つかございます。教育・研究の水準は、我が国に比べても高いとのことでありました。英語で最先端の医学教育を受け、そして帰国して医師となり、大学病院などで活躍する医師も増えているそうです。まさに我が国の医学部の長年の定員抑制、岩盤規制に挑戦するチャレンジであると感じております。多数の奨学金プログラムなどがあるんですけれども、本市もぜひ、志ある高校生が挑戦できるように、当局におかれては前向きな御検討をいただきたいと要望を申し上げます。
 次に、城北公園再整備についてです。
 特に、今後のPark-PFIの在り方について意見を申し上げます。
 答弁の中、清水船越堤公園についての取組の御紹介がありました。資料を添付させていただきました。
 公園リニューアルに当たっては、地元の小学生たちと様々な協働を行い、提案も受けているとのことです。机や椅子を無料で貸出してくれるカフェスタンドは、交流スペースという位置づけであります。今後は、公園と周辺地域の緑や自然を生かした体験型のコンテンツも企画していきたいとのことでありました。Park-PFIとして、大変よい事例だと感じます。
 Park-PFI事業は、特定事業者が公園に入ることによって、様々な誤解や懸念が生じることもあり得ます。今後、公園は市民のものであるという原則に立ち返り、よりよいものにしていただきたいと考えます。
 最後に、清水庁舎の移転新設の構想についてでございます。
 さきの市議会協議会におきまして、津波に対する考え方について市長から説明がありました。その際、私から地震の不確実性についての質問を申し上げました。例えば、過去の阪神大震災、熊本地震、いずれも直近の発生確率は極めて低いものでした。また、昨年の能登半島地震に至っては活断層の評価対象ですらありませんでした。また、東日本大震災においても、事前の想定は約30年周期のマグニチュード7.5程度の宮城県沖地震、2011年にその想定の震源域の同じ領域でマグニチュード9の超巨大地震となったわけです。かつて、マグニチュード9クラスの地震というのは、カムチャツカ、チリ沖、あるいはアリューシャンのような滑り込み角が浅い場所でしか起きないとされていたんですが、2004年にスマトラ島沖地震、滑り込み角が急なところで起きたことで、その前提は崩れました。日本海溝や南海トラフでも同様の超巨大地震が起きるのではないかということが、2000年代前半、かなり議論されていたことをよく覚えております。その矢先に日本海溝で3.11、1,000年に1回ではなくて、直前にはない地震だったんです。想定されていなかった地震だったんです。これら過去の事例でも、数多くの想定外がありました。南海トラフでも、過去の多くの地震の研究は断片的な文献資料や津波堆積物の発掘調査に依存しています。安政地震、宝永地震、これらの地震は地震の規模、モーメントマグニチュードは非常に不確実なものであります。
 今、現に、駿河トラフにどれぐらいのひずみ、モーメントが蓄積されているのか明らかなわけではありません。さらに、慶長地震に至っては津波の原因となった震源域すらも特定されていない。地震の規模や頻度、あるいは津波波高についても、海底地滑りなどの可能性など、南海トラフ地震には多くの不確実性があります。国の想定、現在の知見の範囲で防災計画として制度的に扱う不確実性、リスクの範囲ということであります。
 市長は、1,000年に一度の津波とおっしゃいましたが、それはあくまでも、政府が採用するモデルだと考えます。科学的に間違っていると申し上げたいのではありません。採用したモデルにおいて、断層の滑り量、それに基づいて津波波高、到達時間、こういったシミュレートは全く正当な非常に精緻な計算で、科学的なアプローチで全く正しいんですが、それらの前提には、採用している不確実性というモデルがあるんです。
 マンハッタン計画でのオッペンハイマーの例からも分かるように、科学は何を対象領域とするか、何を検討しないのかという面で、政治的判断が入り込む余地があります。科学が政治から独立すべき理由の1つでもありますが、同時に、民主的な政治が科学をどう扱うかという問題でもあります。何を扱うかということです。
 国の南海トラフ地震想定は科学的に妥当です。しかし、不確実性をどう評価して、どう計画を策定していくのかというのは、これは政治判断と言えます。
 内陸移転が最初から検討対象から排除されていたのは、まちづくりの方向性という経済的な理由であります。議会の場での議論が国の想定を前提とすること、市長がお示しになった2つの選択肢に限定されなければいけないということではないというふうに思います。様々な知見を持った議員さんが、こうやって48人お集まりになって議会の場で、科学的知見、そして法制度、さらに地域の声、商店街の声、いろんな声を全て俎上に乗せて議論を深めていくことが大切なのであると。それが無駄だとは思いません。改めて、内陸移転も含めまして、いろいろ山梨議員からも案がございましたけれども、複数案の御提示をなさるよう御要望を申し上げます。
 私からは以上です。

本文の著作権は静岡市に帰属します。著作権法上の引用および公共データ利用規約に基づき掲載しています。要約はAIにより生成したものであり、正確な内容は出典元の議事録をご確認ください。