広島市議会 夜間学級(夜間中学)の現状と課題に関する答弁 — 2025年6月

自治体広島市
議会・日程令和7年第2回6月定例会 6月17日
出典URLhttps://x.gd/5uGcp

キーワード

夜間中学、夜間学級、外国人労働者、潜在的な対象者

要約

下記はAIによる要約です。正確な内容は出典元の議事録をご確認ください。

議員は夜間学級について、潜在的対象者数の把握状況、外国人等への広報や効果検証、不登校生徒や教員への周知、他市町住民への門戸開放、中区への新設を求めました。教育長は、現行の2校で需要に対応できているため潜在数の調査はしていないと回答。広報はチラシやSNS等で行い問い合わせが増加していること、学校配布資料や研修で周知を図っていることを説明しました。また、他市町からの受入れは県のニーズ調査等の動向を踏まえ検討するとし、現状で十分対応できていることから新たな設置は考えていないと述べました。

引用全文

※以下は議事録の引用全文です。本文の著作権は広島市に帰属します。著作権法上の引用および公共データ利用規約に基づき掲載しています。要約はAIにより生成したものであり、正確な内容は出典元の議事録をご確認ください。

◆11番(吉田いつこ議員) 無党派クラブの吉田いつこです。会派を代表して一般質問をさせていただきます。
 まず初めに、ヒロシマの心の伝承についてです。
 昨年、日本被団協のノーベル平和賞受賞では、これまで、被爆者の方々が思い出したくない痛ましい体験を証言し、核兵器の非人道性を伝え、68年間にわたり核兵器廃絶を世界に訴えてきた活動に世界中からの敬意が示されました。しかしながら、今日、世界各地で紛争や戦争がやむことはありません。ロシアによるウクライナ侵攻はいまだ停戦に至らず、これまでに、少なくとも1万3000人以上の市民の命が奪われ、692万人近くの市民が難民となりました。イスラエルによる大規模な軍事行動により、ガザ地区では人道危機が深刻化しており、現在までに5万人を超える市民の命が奪われました。さらに、イスラエルはイランの核施設への攻撃を行い、両国の攻撃の応酬は続いています。このような国際情勢の中、広島は被爆80年という節目を迎えます。核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を強く願うヒロシマの心を、そして被爆者の皆さんのこんな思いをほかの誰にもさせてはならないという願いを、広島を訪れる多くの人々に伝えていく必要があります。
 その一方で、広島に生まれ育つ子供たちへのヒロシマの心の伝承は極めて重要です。私は、長年海外で仕事をしてきましたが、現地の人々に出身地が広島であることを伝えますと、公教育が十分に整っていないような地域でさえも被爆地から来たんだねと言われます。そして、原爆について語る機会を与えられます。私は、広島で育つということは、それだけで原爆投下の歴史を背負っているということだと自覚させられました。このように広島の子供たちは、将来、国内外で活躍し、広島の歴史を語る機会を与えられます。そのため、子供たちへの平和教育は重要であると考えます。広島の平和教育は1960年代から行われ、60年以上の歴史があります。私は、幼少期には爆心地から2キロメートル圏内にある白島小学校と、佐々木禎子さんが通うはずであった幟町中学校で学び、平和教育を受けてきました。夏休みの課題は平和新聞を作成することで、そのために、8月6日には平和記念公園に出向き、公園にいらっしゃる被爆者や遺族の方々にその体験を伺い、平和新聞の記事にしておりました。後になって知ったことですが、当時の教員の皆さんは、戦争、原爆と聞いて子供たちが震え上がるような教育をしようと取り組まれていたそうです。その内容は時代とともに少しずつ見直されてきました。
 そこでお尋ねします。2013年から平和教育の副教材としてひろしま平和ノートが市立の小学校から高等学校まで使用されるようになりました。その内容は、2023年に改訂されましたが、どのような経緯で改訂されたのでしょうか、お答えください。
 また、その改訂に関しては、市民の方から様々な御指摘をいただいています。そのうち、二点、多く届いた声がありました。
 まず、中学3年生の単元1、持続可能な社会の実現の学習の狙いが、旧版では、核兵器廃絶に向けた世界の取組の過程と現状を調べ、現在の課題を考えるから、新版では、核軍縮に向けた世界の動きや核兵器の現状を考え、国際社会の動きを知るになりました。そして、その学習課題が、核軍縮の問題を考えるとなり、学習内容の中心が核廃絶から核軍縮に変化してしまいました。
 もう一点は、「8時15分 ヒロシマで生きぬいて許す心」という本の内容が引用されており、加害者を許すというメッセージのみが伝わる懸念がある点です。被爆者や遺族の方々の中には今も謝罪を求める声があるのは事実で、加害者を許す心情をお持ちでない方もおられます。
 そこでお尋ねします。加害者を許すことを強調することは、被爆者や遺族の方々の心情とは異なるのではないでしょうか。このことについてどう考えるのか、また、どのような意図で改訂されたのか、お答えください。
 また、平和教育のプログラム内容は、こうした市民の方や被爆者・遺族の方の御意見、そして子供たちへの教育効果などを評価して見直し、改定していかれると思うのですが、今後どのように見直しを行うのかお答えください。
 次に、もう一つの物言わぬ伝承者とも言える原爆慰霊碑についてです。本市が把握できている慰霊碑は、平和公園周辺に50基、それ以外の地域に157基、合計207基あります。そのうち、行政が建立したものが13基、それ以外は民間の人や団体が建立したものです。これらの慰霊碑建立に至った経緯や背景を知ると、被爆の実相に触れ、当時の人々の鎮魂の祈りが伝わってまいります。このたび、広島大学教育学部の熊原教授と学生たちが調査された原爆慰霊碑のリストを確認したところ、市が把握できていない慰霊碑が12基ありました。このように公園でも道路沿いでもない場所にあり、多くの人の目に留まらない慰霊碑もあります。慰霊碑建立に関わられたその多くが被爆者や遺族、関係者の方たちです。現在、本市の被爆者の平均年齢は85.8歳となり、年々、被爆者の数も減少しております。関係者の方や地域の方のお参りも少なくなり、放置されている慰霊碑もあります。こうした慰霊碑に込められたヒロシマの心を次世代にどのように伝承していくのか、お答えください。
 次に、夜間中学についてです。
 夜間中学は、戦後の混乱期に学校に通えない子供たちに義務教育を受ける機会を提供するために設置され、80年近い歴史を持ちます。公立夜間中学が果たしてきた役割は、主に基礎的な学習の保障、学校生活や学校経験の保障、中学校の卒業資格の取得の三つがあります。2016年の教育機会確保法の成立から夜間中学は全国に増えており、現在、41都道府県・指定都市に62校が設置されています。その数は、今後増えていく見込みです。
 夜間中学には、学校に通えなかった比較的高齢の人や不登校など、様々な事情により十分に学校に通えないまま中学校を卒業した人が通っています。近年では、日本や本国で義務教育を修了していない外国籍の人が多く、10代から30代の生徒が増えています。本市では、夜間中学を夜間学級と呼んでいますが、二葉中学校と観音中学校に設置され、現在、36人の生徒が学んでいます。その約9割が外国籍の生徒、特に中国国籍の方が多く、6割が女性です。
 2020年の国勢調査によると、全国に、小学校に入学したことのない人、または小学校を途中で退学した未就学者は約9万人、最終卒業学校が小学校の者は約80万人いることが分かっています。広島市だけで見ると、未就学者は856人、最終卒業学校が小学校の者は3,326人で、主に75歳以上の高齢者です。一方、日本に暮らす外国人では、20代から30代が多く、20代、30代の未就学者のうち3割以上が外国籍で、20代、30代の最終卒業学校が小学校の者のうち5割以上が外国籍になります。
 現在、日本の労働力を補うために多くの外国人労働者が日本に入国しており、今後も、さらに多くの外国人労働者が入国すると思われます。この広島市にも、令和7年3月現在で、中国、ベトナム、ミャンマー、フィリピンなどの国から2万3297人の外国籍の人々が暮らしております。そのうち15歳から64歳の労働人口は1万9035人になります。こうした外国籍の人たちに学ぶ機会を提供することは重要です。
 そこで伺います。現在、入学している学生のほとんどが外国籍の学生ですが、夜間学級の潜在的な対象者、学び直しを希望する65歳以上の高齢者、中学を卒業はしているものの、不登校などで十分な教育を受けていない者、経済的理由などから就学できていなかった者などの数は把握できているのか、お答えください。
 先日、私も夜間学級を視察させていただきました。各クラスに担任がおられ、科目授業の際も学生に寄り添い、きめ細やかな人的環境が整備されていると感じました。しかし、学生数が少なく、もっと多くの人にこの機会を知ってもらいたいと思いますが、どのような広報を行っておられるのでしょうか、潜在的な対象者や外国人コミュニティーにその情報は届いているかの検証をしているのか、お伺いします。
 夜間学級の卒業生の中には、もともと不登校であったけれど、夜間学級に通い、高校への進学を果たしたケースがあります。不登校の生徒の学びの場として夜間学級という選択肢があるということです。しかし、教員の方も、夜間学級がある中学校に配属されなければ実情を知る機会はないとのことでした。卒業後に不登校であった生徒が学校に行きたいと思ったときに、この夜間学級につながるよう、教員・生徒・保護者が夜間学級を知っている必要があると考えますが、市の考えをお聞かせください。
 この夜間学級は、市立の中学校であるため、広島市在住の人しか入学できない状況です。つまり、通学可能な地域で、外国人労働者が比較的多い海田町や府中町の人は通えないということになります。多文化共生社会となった今、県立の夜間学級が存在しないのですから、何とか通学可能な地域の方々にも門戸を開いていくべきと考えます。200万人広島都市圏構想では、経済面や生活面で深く結びついている市町が地域の資源を圏域全体で活用し、様々な施策を展開するとしているのですから、この夜間学級も地域の教育資源として圏域全体を対象にするべきと考えますが、本市としての見解を伺います。
 また、もともと夜間学級は1953年開設当時、ニーズの高い地域に設置されたと聞いています。現在は、開設当時とは社会状況が大きく変化し、ニーズも変化してきています。夜間学級を必要としている外国籍の人たちが多く住むのは中区です。中区の通いやすい場所にも夜間学級があるとよいと思うのですが、本市としての見解を伺います。

 次に、慢性透析患者の緩和ケアについてです。
 日本透析医学会によると、透析患者は全国に34万人以上おり、そのうち39.5%は糖尿病性腎症です。広島市健康づくり計画「元気じゃけんひろしま21」では、糖尿病の重症化予防に取り組んできました。その中で目標項目として掲げる実績数値を確認したところ、糖尿病性腎症による年間新規透析導入患者数は平成23年度の129人から令和3年度には100人、令和5年度には61人と減少しています。しかしながら、糖尿病有病者は平成22年度の6.6%から令和2年度は7.8%へ増加、令和5年度は7.3%に減少しているものの、平成22年度を上回っている状況です。
 そこでお伺いします。糖尿病有病者が増えているにもかかわらず、新規透析導入患者が減少しているのは重症化予防事業の成果と考えます。その成果につなげるためにどのような取組を行ってきたのか、お答えください。
 新規透析導入患者が減少している一方で、慢性透析患者の平均年齢は年々高くなっています。2023年末には患者の平均年齢は70歳となっており、74歳以下の患者が減少傾向にある一方で、75歳以上の患者が年々増加しています。新潟大学の研究によると、糖尿病性腎症による透析導入の増加は男性85歳以上でのみ認める、その一方、腎硬化症による透析導入率の増加は男女ともに認めると報告されており、新たな対策も必要です。
 長期透析では、食事制限と自己管理が課題で、患者のストレスは相当なものがあります。その上、高齢になると、複数の慢性疾患を抱え、日常生活動作も低下している場合が多くなります。さらに、終末期が近づくと、身体的・精神的負担が大きくなり、最期は、激しい痛みと水分を体の外へ排出できないことによる呼吸困難などの症状に襲われます。そのため、心身両面を支える緩和ケアが必要になります。緩和ケアは、生命を脅かす病に関する問題に直面している患者とその家族の身体的・心理社会的・スピリチュアルな苦痛を予防し和らげることを通して、生活の質を向上させる取組です。しかし、この緩和ケアにおいて、日本の保険診療制度の中で診療報酬上の加算が認められているのは、悪性腫瘍と後天性免疫不全症候群と末期心不全のみです。
 先頃、広島出身のノンフィクション作家である堀川惠子さんが「透析を止めた日」という本を出版され、話題を呼んでいます。堀川さんの夫が長期透析患者となり、終末期に非常な困難と苦痛を経験されました。堀川さんは、「私たちには、どんな苦痛を伴おうとも、たとえ本人の意識がなくなろうとも、とことん透析をまわし続ける道しか示されなかった。そして60歳と3カ月、人生最期の数日に人生最大の苦しみを味わうことになった。それは、本当に避けられぬ苦痛だったか」と疑問を投げかけ、日本の腎不全医療が抱える問題として指摘しています。
 この著書の中で、私の地元にある安芸市民病院が出てきます。そこで実際にあった腎不全末期の患者を透析チームと緩和ケアチームで連携し、緩和ケア病棟でみとった事例が取り上げられています。このように、末期透析患者が緩和ケアを受けられるケースは全国的には限られています。広島市立病院機構では、継続的な透析に対応しているのは広島市民病院であり、そこでは緩和ケアチームが構成されています。
 そこでお伺いします。広島市民病院では、末期透析患者に対してどのように緩和ケアを提供しているのか、お答えください。
 また、先日、厚生労働省に対して、末期透析患者に緩和ケアが提供される機会が十分でないとして、緩和ケアを受けられるような体制整備、主にがん患者用の鎮痛剤を腎臓病患者にも使えるようにし、診療報酬でも対応するよう求める提言書の提出がありました。こうした動きを受けて、今後、末期透析患者への緩和ケアの提供体制には変化が生じていくことが予想されます。これを踏まえ、現在、末期透析患者への緩和ケアを提供している広島市民病院ではどのような対応が考えられますか、お答えください。
 次に、在宅における男性家族介護者、主には夫や息子になりますが、その方々への支援についてです。
 2000年に始まった介護保険制度は、今年で四半世紀を迎えます。介護に関わる総費用も3.2兆円から14.2兆円と4倍となっています。介護保険制度が始まったことで、介護は家族が担うものから社会全体で担う介護の社会化が始まりました。それに伴い、女性が介護から解放され、社会進出が進んだことも事実です。
 介護保険は、在宅にいる要支援・要介護者に適用される制度です。私自身も93歳の父親を自宅で介護しておりますが、要介護5になってからは、月曜日から金曜日までデイサービスやデイケアに通い、夕方はヘルパーに週3回、30分程度の見守り、それから時々、ショートステイを利用して、私が介護をしなくてよい日をつくっています。医療の面では、週1回の訪問看護、月1回の医師の往診、そして誤嚥性肺炎予防のため、歯科医の往診と歯科衛生士による口腔ケアを受けています。誤嚥性肺炎は、特に高齢者に多い死亡原因で、年間約5万6000人以上の方が亡くなっています。このように、介護保険を活用することで、何とか仕事と介護の両立、そして私自身の心身の健康維持ができており、介護保険は大変ありがたい制度だと痛感しております。しかし、これは地域に在宅介護を支える資源があるからできることですが、現在、人手不足によってその資源の存続が危ぶまれている状況です。介護の社会化が進み、地域包括ケアが政策的に示されていても、要介護状態になって住み慣れた地域で過ごすには、自分自身の覚悟とともに誰かの介護サポートが必要になります。近年では、男性家族介護者が増えており、介護者の3人に1人は男性です。
 大阪公立大学の平山氏の、被雇用者を対象とした介護レディネス調査によると、高齢の親の介護が目前に迫っている場合でも、男性は女性に比べ、自分が介護することになる可能性を意識していない、また、介護保険サービスの知識や職場内で相談できそうな相手も男性のほうが乏しく、何の準備もできてないまま介護が始まる可能性が高いことが示されています。そのため、情報不足、サービス認知度の低さから、公的支援にアクセスする可能性が低くなります。
 また、男性家族介護者に起こりやすい問題として、介護を仕事のように行い、1人で抱え込む、そして、介護と仕事の両立が難しく、介護離職につながります。介護離職は、介護者を社会的孤立状態に陥らせます。2022年に行われた山梨県男性介護者調査によれば、6割以上の男性家族介護者が孤立していることが示されています。社会的孤立は、高齢者虐待の一因となり、ひいては介護殺人につながることもあります。全国に介護離職者は男女合わせて10万6000人、高齢者虐待は年間1万6699件、介護殺人は10年間で437件も起きています。在宅での高齢者虐待の加害者を見ると、息子と夫で61.7%を占めるのに対し、娘と妻が25.9%です。男性が女性と比較して事件を起こしているという事実は、男性家族介護者に支援が届きにくいことを示していると考えられます。
 そこで伺います。介護者を孤立させないために、本市で実施している介護者に対する支援事業にはどのようなものがありますか。そうした事業の男性の利用率はどのくらいでしょうか、また、その利用率を上げるためにどのような対策が考えられるか、お答えください。
 男性家族介護者の情報不足や支援の届きにくさ、孤立しやすさという特徴は、家族介護者全体をめぐる課題であるとも言えます。家族介護者への介護保険制度の周知を図ることによって、社会全体で介護を支えていく介護の社会化をさらに推し進めるため、介護に直面する前の早い段階での情報提供に取り組むなど、様々な場面で啓発を行っていくべきと考えますが、どうお考えでしょうか。
 最後に、公共施設のトイレについてです。
 公共施設のトイレは、市民の日常生活を支える重要なインフラです。トイレは、排せつ機能にとどまらず、おむつ交換、更衣、身繕い、小休止の場などとして利用される空間になっています。市民の方からもトイレの利便性や洋式化について御要望をいただくことが多くあります。スフィア基準では、男性用トイレ1に対して女性用トイレは3必要とも言われています。
 そこで、このたび、市役所本庁舎、北庁舎別館、厚生部を含め区役所・出張所27か所、区民文化センター8か所、図書館6か所、公民館71か所、平和記念公園内施設のトイレの車椅子用トイレの整備状況と洋式化の状況を調査しました。現在、市役所本庁舎では、トイレの整備が行われており、工事の完了する令和8年度には各階に多目的トイレが設置されると聞いております。それによって、今年6月1日から施行のバリアフリー法のトイレに関する新たな基準も満たすことになります。区役所、出張所におきましては、おおむね車椅子用トイレは1か所以上設置されておりました。また、区役所の多目的トイレは、みんなのトイレとなっているところもあり、車椅子使用者だけでなく、高齢者、妊婦など、どなたでも使えるよう配慮されていました。
 しかし、洋式化率を見ると、女性トイレで50%未満のところが20か所中9か所ありました。区民文化センター、図書館、平和記念公園内のトイレについても1か所以上の車椅子トイレが整備されておりましたが、利用者の多い施設ですので、高齢者や障害者を含む全ての人がトイレへの移動や利用において、より一層の利便性と安全性への配慮が必要です。これらの施設の洋式化率を見てみますと、女性用トイレの洋式化が50%未満の区民文化センターが4か所ありました。そして、最も市民の皆さんに身近で、多くの方が利用される公民館では、車椅子用トイレが一つの施設が32か所、全くない施設が2か所でした。また、安芸区の中野公民館は、車椅子用トイレがあっても車椅子で公民館に上がれない建物の構造となっています。洋式化率は、やはり女性用トイレで低く、50%未満の公民館が71か所中29か所あります。
 ここでは特に公民館に焦点を当ててお尋ねします。今回のバリアフリー法に関する政令の改正におけるトイレの基準は、新規に建物を建設する場合や改修を行う場合に適用されることになっていますが、今後、市民の皆さんが日常的に利用する公民館のトイレ改修はどのように考えているか、お答えください。
 次に、トイレの洋式化ですが、特に高齢女性の方にとっては、施設のトイレが和式であるか洋式であるかで、その施設を利用するかどうかの判断にもつながります。高齢者の場合、膝の関節の可動域が狭まり、しゃがむことが難しく、しゃがめたとしても、その姿勢から立ち上がるのはさらに難しくなります。特に高齢者の多い地域は、洋式化を急ぐべきと考えます。また、公民館は、様々な活動で市民の方が滞在される時間も長く、トイレの使用頻度も高いです。そして、災害時には避難所として使われる施設もあると思います。
 そこでお尋ねします。今後、市民が日常的に利用する公民館のトイレの洋式化についてどのように考えているか、お答えください。
 以上で私からの一般質問を終わります。(拍手)

○宮崎誠克 副議長      市長。
               〔松井一實市長登壇〕

◎松井一實 市長       吉田議員からの御質問にお答えします。
 慢性透析患者の緩和ケアについてのうち、糖尿病患者の重症化予防事業の取組についての御質問がございました。
 本市では、広島市健康づくり計画「元気じゃけんひろしま21(第3次)」を策定し、市民の健康寿命の延伸を基本目標として、健康づくりの基本要素である食生活や運動などの望ましい生活習慣の定着や、死亡等の主要原因となる、がん、循環器疾患、糖尿病といった生活習慣病の発生予防と重症化予防に取り組んでおります。その中で、糖尿病の発生予防・重症化予防の具体的な取組としては、企業や地域団体と連携した健康づくりイベントや介護予防教室などのあらゆる機会を通じて、生活習慣病予防に関する知識の普及啓発を行い、糖尿病有病者の増加の抑制に取り組むとともに、国民健康保険や後期高齢者医療制度の被保険者のうち、糖尿病により継続的な受診が必要であるにもかかわらず治療を行ってない方や3か月以上通院していない方に対し、医療機関の受診を勧奨する通知書の送付や、通知後も受診しない場合の電話勧奨を行っております。さらに、重症化リスクが高い糖尿病性腎症患者に対しては、専門的な訓練を受けた保健師等が主治医と連携して保健指導を行うとともに、薬局の薬剤師が服薬管理のモニタリングや相談・指導を行っております。こうした取組の効果が発現し、議員御紹介のとおり、糖尿病性腎症患者の新規人工透析導入患者数の減少につながったものと考えており、引き続き、計画に基づく取組を着実に推進し、市民一人一人が、生涯を通じて心身ともに健康で自立した生活を送ることができる「まち」の実現を目指してまいりたいと考えております。
 その他の御質問については、関係局長から答弁いたします。

○宮崎誠克 副議長      保健医療担当局長。

◎加賀谷哲郎 健康福祉局保健医療担当局長  慢性透析患者の緩和ケアについての二点の御質問にお答えいたします。
 まず、広島市民病院において、末期透析患者に対し、どのように緩和ケアを提供しているのかについてです。
 広島市民病院では、入院中や外来の末期透析患者に対し、医師や看護師、薬剤師等で構成する緩和ケアチームが、痛みや吐き気などの症状を随時診断するとともに、患者やその家族が困っていることや望んでいることをしっかりと傾聴しながら、治療に加えて、療養場所の検討や調整、最期の時間を穏やかに過ごしていただくための支援などを行っていると聞いています。
 次に、国への提言書の提出の動きを受けて、末期透析患者への緩和ケアの提供体制に変化が生じることが予想される、これを踏まえ、広島市民病院においてどのような対応が考えられるかについてです。
 広島市民病院では、今後の国の動向等を注視しながら、末期透析患者に必要な医療や緩和ケアを引き続きしっかりと提供していくと聞いています。
 以上です。

○宮崎誠克 副議長      国際平和推進担当局長。

◎山藤貞浩 市民局国際平和推進担当局長  ヒロシマの心の伝承についてのうち、慰霊碑に込められたヒロシマの心を次世代にどのように伝承していくのかについてお答えします。
 原爆関係の慰霊碑には、原爆犠牲者への慰霊と平和への祈りなど建立者の思いが込められており、ヒロシマの心を共有していただく上で、それぞれが唯一無二の大切な意味を持っているものと認識しています。このため、本市では、こうした慰霊碑について、碑に込められた思いを継承していくことができるよう、市民団体や郷土史家の方々などの協力を得て、平成26年度からホームページで建立の経緯や碑文等を紹介しており、碑巡りなど平和学習等への活用を呼びかけています。また、特に平和記念公園内については、マップに慰霊碑の位置を示したリーフレットを作成し、それを活用した碑巡りを平和文化センターと連携して実施するとともに、修学旅行生など平和記念資料館の来館者に配付し、周知を図っているところです。本市としては、こうした取組を通じて、多くの人々、とりわけ次代を担う若い世代に、慰霊碑に込められたヒロシマの心を共有していただくとともに、平和の大切さを訴え続ける慰霊碑の重要性を改めて認識していただきたいと考えています。
 以上です。

○宮崎誠克 副議長      教育長。

◎松井勝憲 教育長      ヒロシマの心の伝承についての三点の御質問にお答えいたします。
 まず、ひろしま平和ノートは、2023年、令和5年に改訂されているが、どのような経緯で改訂されたのかについてです。
 平和教育プログラムについては、平成25年度に策定した後、6年が経過したことを受け、平成31年度に大学教授や学校関係者で構成する平和教育プログラム検証会議を設置し、改定の必要性について検討した結果、各学年の教材について資料の時点修正等も含め、一部見直す必要があるという結論となりました。その後、検証会議の結果を受け、令和2年度から令和4年度にかけて教員で構成する作業部会で試案を作成した後、大学教授や学校関係者等で構成する平和教育プログラム改訂会議で検討を加え、専門的な視点からの意見や試行授業を行った現場の教員の声、児童の感想等を踏まえて改訂案を策定いたしました。これらの改訂案について、公開の教育委員会議において報告し、最終的な決裁を教育委員会事務局において行い、改訂したものです。
 次に、加害者を許すことを強調することは、被爆者や遺族の方々の心情とは異なるのではないか、このことについてどう考え、また、ひろしま平和ノートはどのような意図で改訂されたのかについてです。
 本市の平和教育では、子供たちが被爆の実相と復興の歩みを確実に理解し、平和に関して自分の考えを持ち、それを基に行動できる力を身につけることができるよう取り組んでおり、児童生徒の発達段階ごとに、知る、考える、伝えるという学習をより効果的・効率的に行うための独自教材としてひろしま平和ノートを作成しています。こうした中で、令和5年に改訂したひろしま平和ノートでは、できるだけ最新の情報を盛り込むことに加え、子供の発達段階に応じてより分かりやすいものにすることなども考慮し、新たな被爆者のエピソードを素材とした学習や、核兵器をめぐる世界の状況から自分にできることを考えさせる学習、平和への思いを英語で表現する学習を盛り込む等、継承・発信をより一層推進することを意図して見直しを行っています。
 中学校3年生の学習については、本市の小・中9年間の学習のまとめとして、世界に向けて自分の考える平和を英語で発信できるよう、議員から御紹介のありました「8時15分 ヒロシマで生きぬいて許す心」の著者である美甘章子さんだけではなく、サーロー節子さんなどの平和に向けた国際的な取組を題材として取り上げ、こうした方々の言葉や活動を通じて、自分たちにできることは何か考えることを目的として学習内容の見直しを行ったものであり、加害者を許すことを強調しているものではありません。
 次に、平和教育のプログラム内容は、今後どのように見直しを行うのかについてです。
 現行の平和教育プログラム改定については、国内外の社会経済情勢の変化や、現行の平和ノートを活用した平和教育プログラムの実践の成果や課題、児童生徒の平和に関する意識の実態及び各学校における取組状況等を踏まえながら、より時代に合った形のものになるよう検討していきたいと考えています。
 続きまして、夜間中学についての数点の御質問にお答えいたします。
 まず、現在、夜間学級に入学している学生のほとんどが外国籍の学生であるが、夜間学級の潜在的な対象者の数は把握できているのかについてです。
 夜間学級は、様々な理由により義務教育を終えることができなかった方や、不登校や病気などによりほとんど学校に通えなかった方のために、中学校の教科を生徒それぞれの学力等の状況に応じて学習できるように開設しているもので、対象となる方が自ら希望した場合に学ぶ場として提供しています。こうした中、現在、本市が設置している二葉中学校及び観音中学校の二つの夜間学級においては、新規の入級需要に十分対応できている状況であり、潜在的な入級希望者数を把握するための調査などは行っておりません。
 次に、もっと多くの対象者に夜間学級を知ってもらいたいと思うが、どのような広報を行っているのか、潜在的な対象者や外国人コミュニティーにその情報が届いているかの検証をしているのかについてです。
 夜間学級の情報を広く市民の皆様に周知することは重要であると考えており、これまでも様々な広報に取り組んでいます。具体的には、夜間学級の入級資格や学習内容などを分かりやすくまとめたチラシを作成し、各区役所、各区社会福祉協議会等に配架するほか、本市ホームページ、広報紙「ひろしま市民と市政」において夜間学級の紹介を行っています。また、市立の各中学校や不登校生徒が利用するふれあい教室、ひきこもりの方やその家族が利用する広島ひきこもり相談支援センターにおいては、個々の生徒の事情を踏まえ、必要に応じて夜間学級を案内しております。さらに、今年度からは、公民館や区民文化センターにもチラシを配架するほか、LINEなどの本市の公式SNSや広報番組を活用した広報にも取り組むこととしております。
 なお、こうした広報の取組により、近年、夜間学級に関する問合せは増加傾向にあり、一定の広報効果が出ているものと考えています。
 次に、教員、生徒、保護者が夜間学級を知っている必要があると考えるがどうかについてです。
 夜間学級に限らず、児童生徒や保護者及び教員が、多様な学びの場や支援の仕組みなどについて知ることは大切なことであると考えています。こうしたことから、教育委員会では、夜間学級やふれあい教室などの不登校児童生徒の学びの場や居場所、不登校に関する相談窓口や保護者の会などの情報を掲載した資料を作成し、学校を通じて不登校及び不登校傾向の児童生徒やその保護者に紹介しております。また、夜間学級の役割や機能、外国にルーツのある生徒への日本語指導などについては、教育委員会事務局の職員が講師となって、継続的に教員を対象とした研修を実施しているところです。
 最後に、夜間学級も地域の教育資源として広島広域都市圏全体を対象とすべきと考えるがどうか、また、外国籍の人たちが多く住んでいる中区の通いやすい場所にも夜間学級があるとよいと思うが、本市の見解はどうかについてです。
 夜間学級は、義務教育に相当する教育を提供するためのものであることから、基本的には、入級を希望する方がお住まいの自治体において対応を検討するべきものであると考えており、本市においては、市内に住所を有する方を対象にしているところです。こうした中、今年度、広島県において、夜間学級に関するニーズ調査を実施する予定があると伺っており、市内に住所を有する方以外の入級希望者の受入れを行うことについては、この調査の結果を踏まえた県の動向も見ながら、その必要性を含めて検討していきたいと考えています。
 なお、現在、本市が設置している二葉中学校及び観音中学校の二つの夜間学級には、それぞれ18人が在学しているところであり、新規の入級需要に十分対応できている状況であることから、本市としては、現状において、市内に新たな夜間学級を設置することは考えておりません。

 以上です。

○宮崎誠克 副議長      健康福祉局長。

◎松嶋博孝 健康福祉局長   男性家族介護者の支援について、二つの御質問にお答えいたします。
 最初に、介護者を孤立させないために、本市で実施している介護者に対する支援事業にはどのようなものがあるか、そうした事業の男性の利用率はどのくらいか、また、その利用率を上げるためにどのような対策が考えられるかについてお答えいたします。
 本市で実施している介護者を孤立させない支援事業を幾つか例示させていただきますと、在宅で高齢者を介護している家族の身体的・精神的負担の軽減を図るため、介護方法の習得や介護者同士が交流できる場を設ける家族介護教室事業を各区の介護保険施設等で年5回以上実施しており、令和6年度の男性の利用率は約2割となっております。また、介護予防の方法や介護の悩み等について、介護保険施設での実務経験が5年以上ある在宅介護指導員が、介護者の自宅を訪問し、指導や助言を行う在宅生活継続支援事業を各区において地域包括支援センター等と連携して実施しており、令和6年度の男性の利用率は約2割となっております。性別や年齢、家族構成等にかかわらず、支援を必要とする方の置かれている環境に応じて適切な支援サービスが提供されることが重要であることから、引き続き、高齢者の見守り・支え合い活動の中で家族介護者の実態把握に努めるとともに、ホームページやチラシの配布等による情報発信をしっかり行ってまいりたいと考えています。
 次に、家族介護者に対して介護保険制度の周知を図ることで、社会全体で介護を支えていく介護の社会化をさらに推し進めるため、介護に直面する前の早い段階での情報提供に取り組むなど、様々な場面での啓発を行っていくべきと考えるがどうかについてです。
 本市に在住する65歳以上の高齢者約30万人に対して、毎年送付する保険料のお知らせの中に介護保険制度で利用可能なサービスや手続に関するチラシを同封しているほか、集会所や公民館等で開催する介護予防教室において制度の紹介を行っています。同じく40歳以上64歳以下の医療保険加入者に対しては、医療保険者を通じて制度の周知を図っているところです。また、個別には、地域包括支援センターを中心に、民生委員・児童委員や地区社会福祉協議会等の地域団体により構成されるネットワークによる高齢者の見守り・支え合い活動の中で、支援を必要とする方を発見した場合に介護サービスの利用へつなげており、引き続き関係機関と連携しながら、介護保険制度の周知と円滑なサービス利用への支援に取り組んでまいりたいと考えています。
 以上です。

○宮崎誠克 副議長      市民局長。

◎中谷満美子 市民局長    公共施設のトイレについて、二点の御質問にお答えします。
 まず、バリアフリー法の政令改正があったが、今後、公民館の車椅子使用者用トイレの改修をどのように考えているかについてです。
 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー法のこのたびの政令改正では、車椅子使用者用のトイレについて、2,000平方メートル以上の対象建築物を新築等する場合にあっては、原則各階に1か所以上設置するよう義務づけられました。一方、本市の公民館における車椅子使用者用のトイレについては、広島市公共施設福祉環境整備要綱に基づき、床面積の合計がおおむね300平方メートル以上の建物に1か所以上設置することとしており、現在、公民館71館中、規模が小さく当該要綱が適用されない1館及び諸室の配置上制約があり整備が困難な1館を除く、69館全てに車椅子使用者用のトイレを1か所以上設置しています。今後も、幅広い世代の地域住民が利用するという公民館の性質に鑑みて、建て替えや大規模改修等の機会を捉え、整備要綱やバリアフリー法の政令改正に対応した整備を進めていきたいと考えています。
 次に、公民館のトイレの洋式化についてです。
 公民館におけるトイレの洋式化については、全館の男女トイレに最低1か所の設置を完了しており、現在は、各フロアの男女トイレにそれぞれ最低1か所以上設置できるよう、予算の確保状況に応じて整備を進めているところです。今後も、高齢の女性に限らず和式トイレの使用に不安を感じている全ての利用者が、安心安全かつ快適に施設を利用できるよう、引き続き、トイレの洋式化を進めていきたいと考えています。
 以上です。

○宮崎誠克 副議長      11番吉田議員。

◆11番(吉田いつこ議員) 要望を述べさせていただきます。
 家族介護者への支援は、制度やサービス利用の周知だけでなく、日頃から地域のコミュニティー活動に参加するなど、人とのつながりを増やしておくことの大切さや行き詰まったときのSOSの発信の仕方など、介護をするときに孤立しないための知識や心構えを職場などで学ぶことも重要です。このような啓発についても市として取り組んでいただくことを要望します。
 慢性透析患者への緩和ケアに関しましては、広島市民病院が緩和ケア病棟を設置していない中、また、診療報酬で加算が認められない中、末期の透析患者に緩和ケアを提供している取組は全国的に珍しいと思います。この取組がモデルとなり、市内の他の医療機関にも普及していけるよう、学会などで発表し、これまでの取組を発信していかれることを要望します。
 また、今後、私も議員として地方独立行政法人広島市立病院機構の業務実績に係る評価結果などを注意してまいります。
 以上です。(拍手)

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