川崎市議会 外国籍高齢者の医療・介護に関する答弁 — 2025年6月

自治体川崎市
議会・日程令和7年第2回定例会 06月25日
出典URLhttps://x.gd/dfZtD

キーワード

外国籍高齢者、介護保険、ピクトグラム、医療・介護情報、多言語対応

要約

下記はAIによる要約です。正確な内容は出典元の議事録をご確認ください。

外国籍住民の増加に伴い、介護や認知症相談における多言語対応の遅れが指摘されています。川崎市の調査では、介護が必要になっても半数近くの外国籍住民が日本への滞在を希望している現状があります。現状、各種保険の広報物で多言語化を進めているものの、生活習慣の違いや言語の壁から医療・予防情報が十分に行き届かず、疾病の重症化などが懸念されています。自治体側は、今後の外国籍高齢者の増加を見据え、救急搬送遅延や情報断絶を防ぐための医療・介護情報の提供方法や対応策を検討する必要があると認識しています。

引用全文

※以下は議事録の引用全文です。本文の著作権は川崎市に帰属します。著作権法上の引用および公共データ利用規約に基づき掲載しています。要約はAIにより生成したものであり、正確な内容は出典元の議事録をご確認ください。

◆60番(嶋崎嘉夫) 通告に従いまして、それぞれ一問一答で質問いたします。
 まず最初に、地域包括ケアシステムについてですが、本市の中核事業として非常に重要な事業です。直面する課題5点に絞って質問いたしたいと思います。まず、本市の地域包括支援センター3職種の充足率は92.3%まで低下し、増員枠に欠員が多く、2040年推計でさらに50名以上の常勤換算が必要と試算されます。人材確保、離職、欠員の負のスパイラルが続いていますが、対応を伺います。

○議長(原典之) 健康福祉局長。

◎健康福祉局長(石渡一城) 地域包括支援センターの体制確保についての御質問でございますが、センター職員の充足率向上を図るため、昨年度から委託料の見直しや配置基準の緩和等の取組を進めておりまして、本年4月1日時点での3職種の充足率は94.4%に向上しております。さらなる高齢化の進展に対応するためには、より一層の対策が必要であると考えており、今後は、ICTを活用した業務の効率化や職員をフォローする体制の強化、スキルアップの機会の充実等、働きやすく、やりがいを感じる職場環境を整え、職員の定着促進を図ってまいりたいと存じます。以上でございます。

○議長(原典之) 嶋崎議員。

◆60番(嶋崎嘉夫) では、続いてですが、高齢化率は20%台前半と政令市で最も若いわけですが、御存じのように、2050年には平均30%へ上昇し、特に宮前区、麻生区では40%に達することが想定されます。市内一律のサービスではなく、今後は行政区別にサービス需要が大きく乖離するため、高齢化ピークが早い麻生・宮前区に巡回型の医療、介護、生活支援をまず重点配備すべきと考えますが、見解を伺います。

○議長(原典之) 健康福祉局長。

◎健康福祉局長(石渡一城) 在宅支援の体制整備についての御質問でございますが、地域によって住民数や高齢化の進み方、社会資源の状況等が異なることから、住み慣れた地域での暮らしを支えていくためには、地域の実情を踏まえながら在宅サービスを整備することが求められるものと認識しております。今後は、独り暮らしや認知症高齢者の増加を見据え、顔なじみの職員によって柔軟にサービスを提供するなど、地域に密着した支援が重要となってまいります。こうした高齢者のニーズや生活圏域も考慮しながら、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、小規模多機能型居宅介護の整備や生活支援コーディネーターの配置等に取り組んでいく必要があると考えております。以上でございます。

○議長(原典之) 嶋崎議員。

◆60番(嶋崎嘉夫) 視点を変えて伺います。外国籍住民は5万7,355人で、中国、ベトナム、フィリピン系が増加中ですが、介護保険、認知症相談などで多言語対応が追いついていない状況です。通訳、ピクトグラム導入を通じて救急搬送遅延や情報断絶を防ぐことで長期的医療費を抑制すべきだと考えますが、今後の対応を伺います。

○議長(原典之) 健康福祉局長。

◎健康福祉局長(石渡一城) 外国籍高齢者への対応についての御質問でございますが、昨年度実施した川崎市外国人市民意識実態調査によりますと、介護が必要となっても、半数近くの方が日本にとどまりたいと回答しております。現在、介護保険や国民健康保険などの広報物において多言語対応を図っているところでございますが、外国で生まれ育った方の場合、生活習慣や価値観の違い、言語による情報の障壁から、予防に関する知識や医療機関へのかかり方などの情報が十分に行き届かないことで、心身機能の低下や疾病の重症化が懸念されます。今後は、外国出身の高齢者が増加することも想定した医療・介護情報の提供の在り方や対応方法について検討していく必要があると認識しております。以上でございます。

○議長(原典之) 嶋崎議員。

◆60番(嶋崎嘉夫) 続いてですが、地区カルテやポータルサイトを整備中なんですが、EHR――共有電子記録は事業者ごとのため、連携が取れていません。また、ICT――介護ロボットなど――導入補助金制度もありますが、利用率が低い状況です。記録自動化で見守り、人材不足のギャップを圧縮するなど業務改革を進めるべきと考えますが、今後の対応を伺います。

○議長(原典之) 健康福祉局長。

◎健康福祉局長(石渡一城) 医療、介護に関する業務改善についての御質問でございますが、さらなる少子高齢化の進展により、医療・介護需要の増大と生産年齢人口の減少が見込まれる中、サービス提供手法の効率化は避けて通れない課題であると認識しております。例えば医療機関や介護事業者、相談機関の情報共有は今でも多くが書面やカンファレンスによって行われておりますが、ICTによるネットワークを構築することで、こうした業務の省力化が期待されております。加えて、介護ロボットや介護記録を自動入力するシステムの開発も進んできており、これらを導入することで、業務の効率化とともに、介護職員の負担軽減や定着促進にもつながるといった事例も報告されております。本市におきましても、こうしたデジタル技術やシステムが医療・介護現場で効果的に活用されるよう取り組んでいく必要があるものと考えております。以上でございます。

○議長(原典之) 嶋崎議員。

◆60番(嶋崎嘉夫) 介護保険給付費の伸び率が税収増を上回り、市単独事業の確保財源が圧迫されています。出生減による将来の保険料負担増も問題となると思いますが、見解を伺います。

○議長(原典之) 健康福祉局長。

◎健康福祉局長(石渡一城) 介護保険料についての御質問でございますが、第9期いきいき長寿プラン策定時におきましては、将来人口推計を参考に、第1号被保険者数や要介護認定者数等を見込み、2040年度の保険料の基準月額を推計しているところでございます。また、将来にわたって介護保険制度を安定的かつ持続可能なものとするためには、負担の抑制に向けた取組が大変重要であることから、現在、本市では、その方策として、介護予防、要支援高齢者等に対する重度化防止、介護給付費の適正化、介護サービスの質の向上などに取り組んでおります。今後のさらなる少子高齢化を見据え、これまでの取組に加え、介護予防等の重要性について、市民への普及啓発や相談支援体制の充実などを図りながら、保険料負担の抑制に向けた取組を効果的に進めていく必要があると認識しております。以上でございます。

○議長(原典之) 嶋崎議員。

◆60番(嶋崎嘉夫) 市長、地域包括ケアシステムの直面する5つの課題について、今、質問を行ってまいりましたけれども、今後の課題だということですが、極めてこれは取り組むスピードをアップしながら重点的に進んでいかなければいけない非常に重要なポイントだと思うんですね。そこで伺いたいんですが、地域包括ケアは、都市の若さと急速な高齢化が同時進行する時間差爆弾となっているわけなんですが、エビデンスに基づく支援需要の増加を図るべきだと思いますが、見解を伺います。

○議長(原典之) 市長。

◎市長(福田紀彦) 地域包括ケアシステムについての御質問でございますが、現状は若い都市である本市においても、急速な高齢化の進行と人口減少への転換を見据え、中長期的に社会保障サービスの構造転換を図っていくことが求められます。そのためには、様々なデータや新たな技術、研究成果などを活用し、的確な将来予測や政策立案につなげることで、持続可能な医療・介護・福祉サービスへ再構築していくことが必要であると考えております。以上です。

○議長(原典之) 嶋崎議員。

◆60番(嶋崎嘉夫) おっしゃるとおりです。ということは、本当に計画性を持って、次をにらみ、何を的確に政策を進めていくかということにつながると思うんです。そこで、それを推し進めるためにも、これからの本市の都市政策課題についてどう考えていくかという視点で、次の質問を行いたいと思います。
 まず、令和3年度の市内総生産、名目GDPは御存じのように6兆1,701億円、実質市内総生産は6兆523億円です。これは県全体の県内総生産の17.5%、国内総生産の1.1%を占めます。といっても、市内GDPの規模というのは、OECD加盟国の中でもルクセンブルクやアイスランドをしのぐ規模にあるわけです。今後の本市の経済規模の予測では、短期的には人口が約159万人へと増加することで、消費、住宅需要を刺激し、経済規模の拡大を支えます。また、例えば京急川崎駅周辺の再開発などにより、観光・商業施設の集積による雇用創出、地域経済の活性化などが期待されることと、羽田空港や都心へのアクセス優位性を生かし、国内外からの人流増加につながることが期待されますが、他方で、2035年以降は人口減少が始まり、自然減が社会増を上回る見込みのため、消費市場の縮小や労働力不足が経済成長の鈍化要因になることや、2040年までに65歳以上人口が2010年の約1.9倍に増加することから、社会保障負担の増大や生産年齢人口の減少が予測されているわけですよね。そのためにも、いかに今後、戦略的な都市開発や産業振興によって、持続可能な成長を図っていくかということが言わずもがな問われていると思います。
 そこで、再度、こうした視点に携わりながら、健康福祉局長、お伺いしたいんですけれども、本市の高齢人口は32万人、その約5人に1人が独居高齢者、13世帯に1世帯が高齢夫婦のみの世帯です。要介護、要支援認定を受けている高齢者は5万9,000人、認知症の推計有病者も5万8,000人に達しています。本市は、東京都区部と横浜市に挟まれたベッドタウンとして発展し、比較的若い世代が多かったんですが、少子高齢化の波を受けて高齢者人口が急増し、前期高齢者――65歳から74歳より、後期高齢者――75歳以上が既に多く、より手厚い医療、介護を必要とする高齢者層が増加傾向にあります。このまま高齢化が進めば2040年には高齢化率が27.7%を超えると推計され、介護人材や医療サービスの不足、社会保障費の財政負担増といったリスクが一段と増加します。既に市内では介護福祉分野の人手不足が指摘され、地域包括ケアシステムの充実と高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせる生活支援体制の強化が急務です。
 他方、子育て支援では、隠れ待機児童が昨年度で前年比120人増の1,643人に上っています。背景には、待機児童数の定義には育休中で入園を見送ったケースが含まれないなど国の制度課題もありますが、より実態に即した保育受皿の整備と柔軟な制度設計が求められるとともに、児童虐待や貧困家庭への支援も含め、子ども・子育て分野の福祉充実は喫緊の課題です。また、障害者福祉分野では、重度障害者の在宅支援や就労支援の拡充など制度的な課題も多く、共生社会の実現に向けた長期的な取組が必要です。このように、福祉分野では、高齢者、子ども、障害者、それぞれのニーズに応じた支援策を総合的に講ずることが必要であり、現状の延長線上では人材・財源不足に陥るリスクが高いと考えますが、見解を伺います。

○議長(原典之) 健康福祉局長。

◎健康福祉局長(石渡一城) 地域包括ケアシステムについての御質問でございますが、誰もが住み慣れた地域や自らが望む場で安心して暮らし続けることができる地域の実現に向けては、予防や自立支援の視点を重視した取組や包括的な支援体制づくりを進めるとともに、医療・介護・福祉サービスの着実な提供体制を確保していくことが重要であると考えております。こうした中、今後のさらなる少子高齢化に伴う医療・介護需要の増加、社会保障関連経費の増大、医療・介護・福祉分野における担い手不足などに的確に対応するため、AI等のデジタル技術の活用による業務の効率化、客観的データに基づく現状把握や課題分析による施策の重点化や転換、PFS等の手法を含む民間活用、官民でのデータの共有、利活用による民間資源の参入促進を含む多様な主体との連携の取組などを効果的に組み合わせて、限りある人材及び財源の最適化を図ることにより、地域包括ケアシステム推進ビジョン第3段階におけるシステムづくりを進めていく必要があると考えております。以上でございます。

○議長(原典之) 嶋崎議員。

◆60番(嶋崎嘉夫) 視点を変えて、まちづくり局長に伺います。本市の住宅政策上の課題として、住宅数自体は足りていますが、高度経済成長期から残る老朽住宅やアパートが多く、バリアフリー化の遅れやファミリー向け賃貸住宅の不足など、質的課題があります。昭和期から平成にかけて急速に市街地化が進んだ際に、量の確保が優先された経緯がありますが、当時整備された団地や民間賃貸も築数十年を経て更新期を迎えており、エレベーターのない団地の高層階に高齢者が暮らすケースや、狭小な民間アパートで子育てをするケースなど顕在化しています。こうした住宅事情を踏まえ、住宅のバリアフリー改修や耐震化のペースを上げないと、高齢化の進展と相まって住環境のミスマッチが深刻化するリスクがあると思います。例えば、身体が不自由になってからでは自宅での生活継続が困難となり、要介護高齢者の施設入所希望が急増する懸念もあることから、住環境・空き家対策も総合的に進めるべきと考えますが、見解を伺います。

○議長(原典之) まちづくり局長。

◎まちづくり局長(宮崎伸哉) 住宅政策についての御質問でございますが、住宅政策の推進に当たりましては、少子高齢化の急速な進展や子育て世代の転出超過、空き家の増加など、高齢者や子育て世代をはじめとした市民の生活基盤となる住まいに関わる様々な課題に対応していく必要があると考えております。今後につきましては、社会環境の急速な変化を見据えた戦略的な取組が重要と認識しておりますので、ライフステージに合わせた住み替えの円滑化、耐震化やバリアフリー化、空き家対策、子育て世代の定住促進等の取組について、関係局区や民間事業者等と連携しつつ、各地域の特性を踏まえたモデル的な取組に着手し、短期的な取組と中長期的な取組を組み合わせながら、持続可能な住宅政策に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。

○議長(原典之) 嶋崎議員。

◆60番(嶋崎嘉夫) 答弁いただいたとおりですが、今までのような行政側が市営住宅を建てて、入居を進めるという発想では限界ですよね。例えば、ソーシャルインパクトボンドを活用して、空き家に例えば事業者の協力をいただきながら、独居高齢者とか、または高齢者、それから子育て世代の方々にも御利用いただくような新しい市場をつくらなければ対応が取れないだろうと。もう一歩踏み込んだ形の中で、今、取り組んでいかなければいけない都市課題に向けて、もっと柔軟な対応でぜひ進んでいただきたいと思いますので、お願いしたいと思います。続けてなんですが、交通分野では、高齢者や障害者が移動しやすい交通環境づくりが不可欠であり、コミュニティ交通の充実はさらに必要と考えます。都市構造に見合った持続可能な移動手段の確保と安全で誰もが利用しやすいインフラ整備が必要であり、これらに対応できなければ、高齢化が進む将来において地域の活力低下や移動困難者の増大を招くリスクが高まると考えますが、見解を伺います。

○議長(原典之) まちづくり局長。

◎まちづくり局長(宮崎伸哉) 地域公共交通についての御質問でございますが、近年、高齢化の進展、働き方やライフスタイルの変化、深刻化する運転手不足等による市民生活への影響が懸念されるなど、身近な交通の確保に向けた一層の取組が重要であると認識しております。こうした中、コミュニティ交通等の導入におきましては、採算性の確保が課題と考えておりますので、持続可能な取組となるよう、各地域での実践を踏まえるとともに、サービスとコストとのバランスを検証した上で、本格運行に必要な支援などについてさらなる検討を進め、本市の強みである都市の利便性の維持確保に向けて、身近な交通環境の整備に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。

○議長(原典之) 嶋崎議員。

◆60番(嶋崎嘉夫) 答弁いただきましたけれども、採算性の確保が課題と考えていらっしゃるということなんですが、今まで進めていたデマンド交通は、立ち起こすところまでは一生懸命応援されるんですけれども、事業が進むと補助金は入れないわけでしょう。横浜とか東京はやっているわけですよ。ところが、収益が不安定な事業者に対して、助成がなければ維持もできない。例えばガソリンが高い、その中でガソリン等に対する燃料費助成をやりましたか。ないでしょう。これこそ国の制度を活用しながら、有効に活用し、必要なところに、そして、地域の中でしっかりと交通を支えていただく基盤づくりというものを行政が担っていかなければいけない。やっぱりこういったことが大事だと思うんですね。今後、様々な角度から検討いただくということですが、ぜひそういう視点も忘れずに進めていただきたいと思います。
 次に、経済労働局長に伺いますが、本市では新産業の創出に力を入れていますが、中小企業の経営課題にも目を向ける必要があります。市内の中小企業では人手不足や後継者難、労働生産性の低迷、DXの遅れなど、複数の課題を抱え、これらへの対応が地域経済の持続性を左右すると考えます。経営力強化支援や生産性向上支援が求められているが、見解を伺います。地域の中小企業1社1社が直面する課題をきめ細かく支援し、人材育成、技術継承を図ることで、産業基盤を下支えすることも重要と思いますが、見解を伺います。

○議長(原典之) 経済労働局長。

◎経済労働局長(田邉聡) 中小企業支援についての御質問でございますが、地域経済や雇用を支える役割を担う中小企業等が物価高騰や人手不足など厳しい社会経済環境にある中、本市といたしましては、DX化の推進など経営力や競争力を強化するとともに、人材の確保といった経営課題に対し、きめ細やかに支援していくことが大変重要であると認識しております。今後は、人口減少やイノベーションの進展等により、産業構造が大きく変化することを見据え、市産業振興財団等とより一層の連携を図りながら、事業者の課題を的確に把握し、寄り添った支援を展開することで、中小企業等の経営の安定化や持続的な地域経済の発展につなげてまいります。以上でございます。

○議長(原典之) 嶋崎議員。

◆60番(嶋崎嘉夫) 答弁いただきました。今後はそういう形で考えますよということですが、市産業振興財団、増資すべきでしょうね。そして、基盤をしっかりさせた上で、マッチングを含めた中で機能を強化しながら、様々な部局と連携した形で、しっかりと市内経済、そして中小零細企業を支えていく、そうした具体的な政策をもっと示していただきたいと思います。
 視点を変えて、次に、教育次長に伺いたいんですけれども、本市の教育分野における課題としては、増加する児童生徒への対応と教育現場での人材不足が挙げられます。生徒数の地域偏在への課題は、教育インフラの整備が後手に回ると、学校の過密化や通学区域の見直しによる混乱を生じさせ、結果として、一時的な過密への対処と将来的な余裕教室の活用策という困難な課題に直面しています。急速な人口動態変化にハードが追いつきにくいという都市特有の問題が背景にありますが、見解を伺います。また、教員不足、人材確保の課題では、令和6年度当初で、市内174校中77校で計131.5人もの教員が未充足という異例の事態となり、その後も産休・育休代替教員が見つからないまま未充足が拡大し、180人に達しています。これは令和5年度当初の2倍以上という深刻な数字で、市の教育現場では、非常勤講師や管理職の授業応援でしのぐ綱渡りの運営が続いているわけです。教員未充足によって複数の学級を合同で授業せざるを得ないケースや、専門教科の教師不足で、数か月間、授業が行えないケースまで生じています。教育分野では、ハード、ソフトの両面で投資と改革が必要となっていますが、見解を伺うと同時に、給特法の改正に伴って、教員の処遇改善を伴う影響額、こちらについてもお示しをいただきたいと思います。

○議長(原典之) 教育次長。

◎教育次長(田中一平) 教育分野の課題についての御質問でございますが、首都圏に位置し、社会動態の影響を大きく受ける本市におきましては、毎年、開発動向等を反映した学校ごとの児童生徒数と普通学級数の推計を作成し、児童生徒数の増加への対応を図ってまいりましたが、今後は、質の高い教育環境の確保とともに、確実に到来する人口減少期を見据えた学校施設の長寿命化や貴重な地域資源としての活用などが重要になるものと考えております。また、喫緊の課題である教員の処遇改善につきましては、教職調整額の引上げ等により一定の効果が見込まれるものの、不交付団体である本市は、令和6年度との比較で、令和13年度以降、単年度で約18億円以上の負担増が見込まれているところでございます。こうした中で、事業の見直しやエビデンスを基にした施策の優先順位の検討を進め、新たな財政負担が必要な事業への対応も含め、限られた財源を有効に活用しながら、子どもたちの将来を見据えるとともに、地域ごとの特性を踏まえて、ハードとソフトの両面から教育改革の取組を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。

○議長(原典之) 嶋崎議員。

◆60番(嶋崎嘉夫) 視点を変えて、次に、臨海部国際戦略本部長に伺います。近年の気候変動で仮に気温が2度上昇した場合、約0.5メートルの全球平均上昇が見込まれていますが、本市臨海部でも防潮堤高を超える確率が想定されます。1回の高潮で約4,000億円を超す被害想定額も指摘される一方で、仮に2030年までに護岸かさ上げを行った場合でも、約500億円が費用として想定されます。防潮堤のかさ上げは土地利用計画と一体で進めなければ余剰投資となってしまいます。他方、脱炭素インフラは、産業誘致成功時の最終需要を見越して設計しなければ、ストランデッド資産となります。従来型の縦割り行政ではなく、システムダイナミックスやリアルオプション評価を用いた横串のマネジメントが必要と考えますが、そのためにも、市民、企業、学術界が協働し、長期期待値を可視化した臨海部都市モデルを示すべきと考えますが、見解を伺います。

○議長(原典之) 臨海部国際戦略本部長。

◎臨海部国際戦略本部長(玉井一彦) 川崎臨海部についての御質問でございますが、本市では、産業構造の転換に伴い、令和5年度に策定いたしましたJFEスチール株式会社東日本製鉄所京浜地区の高炉等休止に伴う土地利用方針におきまして、扇島地区の土地利用転換の効果として、2050年代中頃に、累計額で税収の上昇分が本市の概算事業費を上回る結果を見込んでおります。本方針につきましては、今後、事業進捗に応じて見直しを行うこととしており、土地利用転換に伴う様々な効果についても検討してまいりたいと存じます。川崎臨海部における産業構造の転換や気候変動対応など、国内外の社会経済情勢の変化に的確に対応できるよう、引き続き、中長期的な様々な視点から、柔軟かつ機動的に臨海部の産業競争力の強化に取り組み、本市の持続的な発展につなげてまいります。以上でございます。

○議長(原典之) 嶋崎議員。

◆60番(嶋崎嘉夫) 今、答弁いただいたんですけれども、令和5年度に策定した計画では、扇島地区の土地利用転換の効果として、2050年代中頃に累計額で税収の上昇分が本市の概算事業費を上回る結果を見込んでいると。30年後ということですよね。ところが、さっきから議論をやっているように、2040年には65歳以上の人口が急激に増えるんですよ。間に合わないじゃないですか。この計画自体は、税収を生み出すというのは追いつかないんですよ。本市の抱えている人口動向、それから、これから抱える社会保障、様々な選択すべき事業を一つ一つ担っていくためには、この計画では間に合わない。だから、しっかりとどうあるべきかということをもう一度内部で協議していただきたいと思います。
 それから、財政局長、お伺いしたいんですが、本市の財政構造を踏まえ、今後の課題を考察すると、高齢者の増加による医療・介護需要エネルギーが増加する一方で、税収は労働人口の減少に伴い、時間経過とともに支出が収入を上回る傾向も想定されます。また、橋梁や学校施設は40年から50年で累積損傷が増加し、一斉更新を迎えます。他方、法人税依存度が高く、不交付団体ゆえ、国の自動安定化装置が働かないことや、支出が高齢化とインフラ更新で指数的に膨張する可能性が高く、将来負担比率124%は余力ありきではなく、先送りのツケの兆候にあります。同時に、物価やふるさと納税制度など外部環境に脆弱なため、制度変更一つで年間100億円規模の収支が変動するリスクが高いわけです。そのため、リスク管理として期待値を最小化しながら、市民厚生を最大化するマルチオブジェクティブ最適化を目指すべきと考えますが、見解を伺います。

○議長(原典之) 財政局長。

◎財政局長(斎藤禎尚) 財政運営についての御質問でございますが、高齢者人口の増加、生産年齢人口の減少への転換、公共施設の老朽化など、本市の行財政運営を取り巻く環境は、今後より一層厳しさを増すことが見込まれるところでございます。そうした中におきましても、様々な政策分野における市民サービスを安定的に提供するためには、類似する事業の統廃合や効率的、効果的な事業手法の選択など、市全体で最適化を図ることが重要であると考えておりますので、多角的な視点から課題分析を行った上で、徹底した施策、事業の重点化を図るとともに、財源の確保にも努めてまいります。以上でございます。

○議長(原典之) 嶋崎議員。

◆60番(嶋崎嘉夫) 市長、今、本市が直面する政策課題について、私が考える7つの課題を取り上げました。これに向けて、これからどうあるべきかということなんです。次、挑戦されるということなんですけれども、この課題に向けて、本当に具体的な政策をどこに重点を置いて行うべきなのか、本市が直面する都市政策課題に対して市長はどのような考えを持っていらっしゃるのか、見解を伺いたいと思います。

○議長(原典之) 市長。

◎市長(福田紀彦) 都市政策課題についての御質問でございますが、本市が持続的に発展していくためには、近い将来見込まれる急速な高齢化の進行と人口減少への転換をはじめ、気候変動や自然災害のリスクの増大、都市インフラの老朽化など、困難な課題にも真摯に向き合い、適切に対応していくことが求められます。そのため、財源や人的資源の確保が一層困難になることが見込まれる中にあっても、持続可能な行財政基盤を構築するとともに、生活課題の改善を図りながら、市民の暮らしを豊かにする取組と併せて、将来を見据えた投資により、まちを一層成長させる取組をバランスよく戦略的に進めてまいります。以上です。

○議長(原典之) 嶋崎議員。

◆60番(嶋崎嘉夫) 御答弁ありがとうございます。今、御本人が触れていただいたように、一番のポイントは生活課題の改善を図るかどうかですよ。これが自治体に課せられた最大の使命だと思います。そのために、今、何を見直しして、どこに力点を置いて事業を行うべきか、ぜひそういったことも私たち議会も活発に議論していきたいと思いますので、よろしくお願いします。以上で質問を終わります。

○議長(原典之) お諮りいたします。これをもちまして一般質問を終結いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。

本文の著作権は川崎市に帰属します。著作権法上の引用および公共データ利用規約に基づき掲載しています。要約はAIにより生成したものであり、正確な内容は出典元の議事録をご確認ください。


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