浜松市議会 多様な人材の活躍に向けた事業所認定制度に関する答弁— 2025年12月

自治体浜松市
議会・日程令和7年11月定例会 12月09日
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キーワード

外国人活躍宣言事業所認定制度、日本語学習支援、研修講師、多文化共生、外国人材

要約

※下記はAIによる要約です。正確な内容は出典元の議事録をご確認ください。

女性や外国人、高齢者等の就労環境を整える「宣言事業所」の認定制度について議員が質したのに対し、産業部長が答弁した内容。部長は、子育て応援(40件以上)、外国人活躍(55件)、高齢者活躍(134件)といった各宣言事業所の申請・認定実績を提示。人手不足が深刻化する中で多様な人材が活躍できる環境整備が進む一方、市内の全事業所数に対して認定件数がまだ少ない点や、特定業種への偏りを課題として挙げた。これを受け議員は、制度の発展や外国人材支援を通じた多文化共生社会の推進に期待を寄せた。

引用全文

※以下は議事録の引用全文です。本文の著作権は浜松市に帰属します。著作権法上の引用および公共データ利用規約に基づき掲載しています。要約はAIにより生成したものであり、正確な内容は出典元の議事録をご確認ください。

◆33番(須藤京子) 皆様、おはようございます。自由民主党浜松須藤京子でございます。
 昨夜は遅くに青森県東方沖で大きな地震があり、現在は後発地震の注意報が発令されています。被災地の皆様には今後も御注意をいただき、被害が最小限にとどまるよう心からお祈り申し上げます。
 さて、今回の質問は、多様性の尊重や持続的な幸福感とか社会的充足感、ウェルビーイングに思いをはせながら考えてみました。
 それでは、さきの通告に従い、分割方式で一般質問を行います。中野市長をはじめ教育長、所管の部長の皆様には、御答弁よろしくお願いいたします。
 まず最初の質問は、フェアトレードについてです。私も何度か質問させていただき、昨年は同じ会派の辻村公子議員も取り上げておりますが、教育現場での取扱いについて、今回は市民部ではなく、浜松市教育委員会への質問を行います。
 本市は、2017年にフェアトレードタウンに認定されて以来8年が経過し、来年には3度目の認定更新を控え、2027年、フェアトレードタウン認定10周年を迎えます。本市では、フェアトレードタウン認定後にくらしのセンターにおいて、中学生向けの教材と小・中学校発達支援学級向けの教材を作成し、相次いで内閣府特命担当大臣賞を受賞しました。そして、中学生向けの教材は多少の修正を経て、一般向けにも配布されています。
 そこで、学校教育の現場でのこの教材を生かした取組やフェアトレード産品の学校給食での取り上げ方について質問いたします。
 1点目、市内中学校の授業、また小・中学校発達支援学級での授業での取組について伺います。
 2点目は、出前講座についてです。
 市内小・中学校では、フェアトレード大学として認定されている静岡文化芸術大学とくらしのセンターが連携をした出前講座を行っていると聞いています。こうした出前講座の実施状況と今後の展開について伺います。
 この2点は、野秋教育長に御答弁をお願いいたします。
 3点目、フェアトレード産品を使用した学校給食は、当初、給食センターで調理された給食が提供されていたと聞いていますが、学校数の変遷について伺います。
 続いて4点目、自校方式でフェアトレード産品を使用した給食を提供している学校数について伺います。
 5点目として、学校給食におけるフェアトレード産品使用に対する評価と課題、さらに今後の展望について伺います。
 3点目以降は、吉積学校教育部長に御答弁をお願いいたします。
 ここで分割いたします。

○議長(高林修) 当局からの答弁を求めます。

◎教育長(野秋愛美) 第33番自由民主党浜松須藤京子議員の御質問の1点目、中学校及び発達支援学級の授業での取扱いについてお答えいたします。
 フェアトレードを学ぶことは、グローバルな視点で国際社会や経済問題への理解を深め、生産者の生活、労働問題、環境への配慮など学ぶことで、消費行動を通じて自分に何ができるかを考え、主体的な行動を促すことにつながるなど、教育的意義があると考えております。
 本市は、2017年に国内で4番目のフェアトレードタウンに認定されておりますが、学校教育においてもフェアトレードを学べる独自の教材を開発し、各学校で活用しております。
 中学校においては、主に社会科と家庭科でフェアトレードに関する学習を行っております。社会科では、地球的課題の解消に向け、国際社会における取組の一つとして学習しております。また、家庭科では、人や環境、社会に配慮した消費行動としてエシカル消費を扱い、その行動の一つとしてチョコレートやバナナなどのフェアトレード商品の購入があることを学んでいます。このほかにも、道徳や英語、総合的な学習の時間等、様々な教科等において学ぶ場があります。
 発達支援学級においては、社会の中で自立した消費者となるよう指導しております。各学校では、本市で作成したイラストカード、掲示用フリップ等の視覚化された教材を活用し、疑似体験やカード並べ、ゲームなど分かりやすさに配慮した指導をしております。
 次に、2点目、小・中学校における出前講座の実施状況と今後についてお答えいたします。
 フェアトレードやエシカル消費、SDGsを学ぶ出前講座は、市内小・中学校で年間40回程度実施され、回数は増加傾向にあります。小学生においては、世界には勉強できずに働いている子がいることを知ったり、これからはフェアトレードマークのついたものを買いたいと考えたりする児童が多く見られました。中学生においては、児童労働の実態について考え、自分にできることは小さなことでも実践したいと自己の選択で社会に影響を与えようとする考えも見られました。
 こうしたことから、出前講座は専門的な視点からフェアトレードについて深く学ぶ機会となっていると認識しております。
 今後も、くらしのセンターと連携した出前講座を有効に活用するとともに、授業づくり研修等を通して、教員自身の意識も高めながら、フェアトレードの取組を推進してまいります。

◎学校教育部長(吉積慶太) 3点目の提供学校数の変遷と4点目の自校方式の提供学校数につきましては、関連がございますので一括してお答えをいたします。
 本市では、フェアトレードタウンに認定された翌年の2018年度から、ゴマやゴマ油などのフェアトレード産品を使用した給食を提供しております。引佐学校給食センター管内の学校での使用を皮切りに、2022年度からは一部の自校方式の学校でも提供を始め、本年度は給食センター方式6校、自校方式53校の計59校で実施しており、これまでの8年間の累計は延べ285校になっております。
 次に、5点目、フェアトレード産品の使用における評価と課題、今後の展望についてお答えをいたします。
 学校では、フェアトレード産品を使用する日の献立表にフェアトレード給食と掲載して啓発を図ったり、給食の時間に本市が作成した啓発用動画を視聴したりすることで、フェアトレードの基本理念や意義について理解を深める取組を実施しております。
 学校給食において、フェアトレード産品の提供学校数が増加していることは、物価高騰の中であっても栄養教諭などが献立を作成する際に、積極的に使用を検討している結果であると評価しております。一方で、フェアトレード産品には一般的に価格が高いこと、給食に適した商品が少ないこと、大量調理用の商品サイズが整っていないこと、納入業者が限られていることなどの課題があり、全ての学校での提供には至っていない現状もございます。
 今後は、このような課題も考慮しながら、食材調達を担う静岡県学校給食会に対して、学校給食でも使いやすい商品の取扱いや納入業者の拡大を働きかけてまいります。
 また、栄養教諭などの研修におきましてもフェアトレード産品を献立へ取り入れるための取組を検討するなど、学校給食での使用を通して引き続きフェアトレード産品に対する児童・生徒や保護者の皆様などへの理解の促進に努めてまいります。

◆33番(須藤京子) 議長、33番。

○議長(高林修) 33番須藤京子議員。

◆33番(須藤京子) 御答弁ありがとうございました。
 意見・要望を申し上げます。
 2024年に実施された浜松市市民アンケート調査では、フェアトレードに対する認知度は44.4%ですが、年代別に見ると18歳から29歳までが55.5%と最も高く、職業別に見ても、学生の認知度が最も高くなっています。ただ、フェアトレードタウンについての認知度はぐっと下がり、全体で5.5%。それでもやはり、若年層の認知度が高くなっています。2020年に実施された全国的な調査でも同じような傾向が見られ、若年層、中でも学生の認知度の高さは教育の成果と言われています。
 浜松市立高校では、フェアトレードタウン認定後に放送部でフェアトレードに関するラジオドキュメント番組を作成し、アナウンス部門でもフェアトレードに関する作品を作成し、東海大会や北信越大会まで進んでいます。ほかにも幾つかの高校でフェアトレードに関する活発な活動が認められますが、これも確かに教育の成果と言えます。本市で独自に作成された教材を有効に生かした授業の取組、今後の展開も期待いたします。
 出前講座の回数は増加傾向にあると聞きました。学校の教科としての向き合い方に捉われず、広く社会の在り方や社会との関わり方について、大学生や大人たちの姿勢が子供たちに大きな影響を与えると考えます。教員の皆さんの意識の高まりも、そのまま子供たちの意識に反映されることでしょう。今後もこうした講座がより充実されることを望みます。
 また、学校給食での取扱いは、センター調理よりも自校方式で取り入れている学校数が増えていることをうれしく思います。栄養教諭の皆さんの意識の高まりもあり、食材についての献立研究が行われていることも聞いています。それでも、実施率は41%です。全ての小・中学校143校のうち半数以下です。給食への使用が進まない要因は、適した商品が少ないことや食材の価格が壁と伺いましたが、給食の食材としての適・不適はありますが、一部の食品では、大手企業の参入により価格が下がってきているものもあると聞きました。今後は、関係職員の皆さんの意識向上も含め、全ての学校で何らかの取組が広がることを期待いたします。
 また、まだ先の話ではありますが、フェアトレード10周年に向けて特別に予算を組んでいただき、全ての小・中学校でフェアトレード給食が実現されることを強く要望いたします。
 もう一つ、登録更新の際に課題となるのが庁舎内でのフェアトレード産品の販売です。
 静岡文化芸術大学では、構内の売店で商品を扱っているばかりではなく、デザイン学科の学生がデザインしたトートバッグなども販売されているようです。今後は、フェアトレード大学とも連携して、フェアトレード関連商品を本庁舎内で販売する機会を検討していただくように要望いたします。
 質問の2番目は、誰もが活躍できる社会のためにです。
 2016年4月に女性活躍推進法が全面施行され、女性活躍の時代が到来かと思われましたが、まだまだ課題は多く、幾つもの山を越えなければいけないようです。女性が働きたいと思う職種や職場環境の整備など、働きたい女性の期待に十分に応えることができない現状があります。
 しかしながら、少子高齢社会の到来による労働力不足を背景に、本市では女性ばかりではなく外国人や高齢者も視野に入れて彼らが働きやすい環境整備に積極的に取り組む事業所を認定し、公表する制度を設けています。
 そこで、こうした宣言事業所について伺います。答弁は北嶋産業部長にお願いいたします。
 質問1点目、産業部の所管としては、子育て応援宣言事業所、外国人材活躍宣言事業所、高齢者活躍宣言事業所を認定していますが、それぞれについて、その目的と事業所数の変遷、行政からの認定条件など、これら事業所の現状と課題について伺います。
 
質問の2点目は、高齢者活躍宣言事業所についてです。
 高齢者活躍宣言事業所については、これまで仕事を続けてきた人が、継続して同様の仕事に就く場合が想定されます。しかし、当然のことながら、加齢とともに体力をはじめ業務に支障を来す様々な場面が予想されます。そうした場合のサポート体制については、配慮が必要ではないかと考えますが、宣言事業所に対してどのようなサポート体制を求めているか伺います。
 3点目です。
 昨年の質問では、地域において障害のある人たちの居場所についての質問をしましたが、障害のある人たちも就労の機会を得て自立して暮らすことが重要であると考えます。今後、障害者活躍宣言事業所認定の予定はないのか伺います。
 質問を続けます。
 質問の3番目は、本市職員の再登用の途について、中野市長に伺います。
 本市では、健康上の理由やライフステージ上の課題のために、退職や会計年度任用職員への転換をされる方々もあり、正規職員から会計年度任用職員に転換された方は20名と聞いています。やむを得ない事情で本市を退職した職員や会計年度任用職員に転換された方々が、再度、本市職員として復帰できる方法があれば、即戦力ともなる人材確保の手段ともなり、職員のウェルビーイングにもつながると考えます。
 他都市では、退職者に限定したカムバック採用などを実施している都市もあると聞きますが、退職した職員が復帰できる制度の現状と本市における今後に向けた取組について伺います。
 ここで分割いたします。よろしくお願いします。

○議長(高林修) 当局からの答弁を求めます。

◎市長(中野祐介) 3番目、退職職員が復帰できる制度の現状と今後に向けた取組についてお答えをいたします。
 健康上の理由や結婚、育児、介護などの事情でやむを得ず退職した職員が復帰を希望する場合は、就労意欲も高く本市での勤務経験があり、組織や仕組みを理解していることから、即戦力として期待ができるところです。退職した職員が復帰するには、会計年度任用職員としての任用のほか、正規職員では民間企業等経験者の採用試験を実施しておりますが、これは土木職などの専門職に限定をしておりまして、試験内容は教養試験や専門試験など一般の受験者と同様の内容となっております。
 他の自治体が実施をしております退職職員に限定した採用試験の多くは、事務職を含む退職時の職種において、公務員としての適性や標準職務遂行能力を有していることを前提に、教養試験や専門試験などが免除されておりまして、受験しやすい仕組みとなっております。
 人材確保の厳しい中、今後、在職時の知識や経験を生かし、即戦力として期待できる人材の確保を目的とする採用試験について取り組んでまいります。

◎産業部長(北嶋秀明) 2番目の1点目、認定制度についてお答えいたします。
 本市では、企業の人手不足が深刻化する中、多様な人材が活躍できる環境をつくるため、様々な認定制度を設けております。本年度新設の子育て応援宣言事業所認定制度は、仕事と子育ての両立支援の推進を目的としており、現在、40以上の事業者から申請を受け付けております。
 次に、外国人材の受入れ、定着、活躍促進並びに就労環境の向上を目的とする外国人活躍宣言事業所認定制度は、制度を開始した2021年度は20件であったものが、現在55件に増加しております。また、高齢者が健康で生きがいを持って活躍できる環境整備を行っている事業所を対象とする高齢者活躍宣言事業所認定制度は、制度を開始した2019年度の52件と比較し、現在134件となっております。
 これらの認定制度につきましては、市内の事業所数を考えますと認定件数がまだ少ないこと、特定の業種に偏りが見られることが課題と認識しております。

 次に、2点目、高齢者活躍宣言事業所に求めるサポート体制についてお答えいたします。
 この認定制度では、高齢者が健康で生きがいを持って長く働き続けられるよう、様々な面での体制の整備を求めております。具体的には、短時間勤務や隔日勤務など柔軟な勤務体制の導入、個々の体力や健康状態に配慮した業務分担の実施、社屋のバリアフリー化や休憩スペースの充実といった働きやすい環境の整備、さらには定期的な健康チェックや相談窓口の設置などを求めております。
 本市といたしましては、就労意欲のある高齢者が自分に合った働き方を見つけ、生き生きと活躍できるよう認定企業の拡大に努めてまいります。
 次に、3点目、障害者活躍宣言事業所認定制度導入についてお答えいたします。
 障害者の活躍に向けては、企業を対象にセミナーを開催するほか、「障害者就労支援センター ふらっと」において、障害のある方がそれぞれの能力や希望に応じて就業できるよう本人や事業主からの相談をはじめ、就業後のフォローまで総合的な支援を行っております。
 こうした中、市内には世界的にも評価の高いユニバーサル農業を行う京丸園株式会社のように、障害者を貴重な労働力として雇用することで自社の成長につなげている企業もあることから、障害者が活躍する場をさらに広げていきたいと考えております。
 御提案の障害者活躍宣言事業所認定制度の導入につきましては、障害者雇用に先進的に取り組む企業や就労支援施設などから意見を伺うとともに、他都市の状況を調査し、検討してまいります。

◆33番(須藤京子) 議長、33番。

○議長(高林修) 33番須藤京子議員。

◆33番(須藤京子) ありがとうございました。
 意見と要望を申し上げます。
 様々な宣言事業所についての説明をありがとうございました。本年度新設の子育て応援宣言事業所認定制度は、これまでのワーク・ライフ・バランス等推進事業所の認定とは別に、新たに子育て世代への配慮を求めた宣言事業所の認定制度と理解しました。今後は、事業所の数の変化とともに、どのような環境整備が展開されるのか興味深く見守りたいと思います。
 外国人材の活躍については、既に外国人市民が本市の発展を担ってきたことは周知のことであり、浜松市人権を尊重し多様性を認め合う差別のない社会づくり推進条例を制定して、外国人市民に対しての誤解や偏見の解消にも努めています。外国人材活躍宣言事業所認定制度では、国際課も関わり、研修講師の派遣や日本語学習支援を行って浜松市の多文化共生を支える側面を持ち合わせていると考えています。
 今回はこうした認定制度のうち、一番早い2019年から始められた高齢者活躍宣言事業所に注目しました。最近は、ギリシャ語で高齢者を意味するジェロントを基にした造語、ジェロントロジーという学問があり、医学、心理学、経済学、社会学など多様な分野を横断して、高齢化に伴う心身の変化や高齢社会が抱える課題への解決策が探られようとしています。
 認定事業所としては、主に健康面のサポートなど配慮されているようですが、ほかにも年下上司との関係性、それから年上部下との関わり方、自己肯定感の変化への適応など、心理面での課題、収入の減少や医療費の増大による経済的な不安、そして老老介護や独居高齢者の増加など、状況に合わせた多様な介護ニーズへの対応も課題です。さらには、進化を続けるテクノロジーの活用とデジタルデバイド解消に向けた対応、エイジズムといわれる年齢差別など偏見の払拭も含めて、高齢者だけでなく組織全体に関わる課題と捉えることが必要でしょう。今後は、高齢者がいかに充足感を持って就労し、生活できるかに関心を寄せていかなければいけないと考えます。
 こうした認定制度については、市内の事業所数を考えると認定数が少ないことが課題ということでした。特定の業種への偏りもインセンティブのある・なしが大きく影響していると思われます。様々な認定制度は、全ての人の働きやすさにつながるという理解が広がることを期待します。
 障害者活躍宣言事業所の認定についてです。
 これについては、産業部労働政策課と健康福祉部障害保健福祉課が連携して御回答をいただきました。市内にある障害者雇用の先駆けともいえる事業所は、恐らく農福連携を仲介するサポートチームの支援を受けながら、一人一人の個性に合わせた働き方を調整されているのではないかと推察します。身体的な障害ばかりではなく、精神障害のある方の雇用を進めるに当たっても、綿密な調整が求められます。
 障害者雇用が進まない原因は、こうした調整の仕方に関わりがあると予想されるので、今後、障害者活躍宣言事業所認定に向けては、仲介者となるサポートチームの適切な支援を受けながら、きめ細かな対応をされることを求めます。
 個性あふれる人々が活躍する多様性あふれるまち、浜松の活性化に大いに期待いたします。
 さて、中野市長から御答弁をいただいた本市職員の再登用の途ですが、既に他の自治体で実施しているカムバック採用等を本市でも検討していただけるという御答弁、大変にうれしく思います。
 本年9月には、総務省から会計年度任用職員の経験を生かす採用試験等の取組事例集も示されています。本市では、退職した職員に対して、職種を限定した採用試験は実施されているようですが、今後は限定の幅を広げた採用の枠を改めて設定していただき、会計年度任用職員も含めて多くの皆さんに常勤職員への道が開かれ、本市にとっても確実な人材確保がかないますように願っております。
 誰もが活躍できる社会のために、再任用職員といわれる定年退職後の職員に対しても、高齢者活躍宣言事業所同様に働き方への御配慮をお願いいたします。
 また、再度本市職員として復帰される皆さんのためには、勤務時間の調整も含めて効率的な働き方、働きやすい環境の整備で生産性の高まる働き方改革にも取り組んでいただければと思います。
 次の質問は、愛護動物と共生するまちづくりのためにです。
 近年では、少子化や独居高齢者の増加など、社会状況の変化に伴い、ペットを家族の一員として迎える家庭が増加しています。
 昨日の花井議員の質問にもありましたが、心の安定を動物たちとの暮らしに求める人たちが増え、本市は全国的に見てもペットの飼育率が高いまちとして知られています。その一方で、ペットの飼育に関する問題も浮かび上がっています。例えば、不適切な多頭飼育に関する問題は、飼い主自身の生活上のトラブルが原因であるケースもあるのですが、多くは動物に関わるトラブルとして、動物愛護教育センター、以下センターと言います。センターに持ち込まれることも多くあるようです。センターでは、持ち込まれる問題のうち、犬や猫に関するケースについては、協力ボランティアの助けを借りて対応に当たっていると聞きます。
 そこで、センターの役割とボランティアなどの活動について伺います。
 1点目、協力ボランティア団体については、数年前にも一度質問しているのですが、現在の状況について。
 アとして、協力ボランティア登録団体の概要と登録認定について伺います。
 イとして、協力ボランティア団体の適切な飼養管理の確認方法について伺います。
 2点目です。
 本市でも、動物愛護及び管理に関する法律に基づき、動物愛護推進員を委嘱し、その活動への支援等に関して必要な協議を行う動物愛護推進協議会を設置しています。
 そこで、本市における動物愛護推進協議会及び動物愛護推進員の役割と現在の活動内容について伺います。
 3点目です。
 この頃は、防災に関してペット防災が取り上げられることも多くあります。
 そこで、様々な情報の発信に有効であると思われる動物愛護週間での取組とペット防災の取組について伺います。
 御答弁は板倉保健所長にお願いいたします。
 最後の質問は、野生鳥獣との向き合い方について、下位農林水産担当部長に伺います。
 最近は、全国で頻繁に市街地まで出没する熊の目撃情報が聞かれます。広大な中山間地を擁する本市も御多分に漏れず、熊らしき動物出没の知らせは日を追って増えています。また、中心市街地に飛来するムクドリ、これも野生鳥獣ですが、ムクドリの苦情は後を絶ちません。主にはふんなどの衛生面や道路の汚れ、鳴き声による騒音などについてですが、振動や光による飛来の抑制、また道路清掃を定期的に実施するなど、道路環境の維持にも努めていただいていますが、飛来を阻止するための効果的な対策にはなり得ていません。野生鳥獣との共存を考える上で、鳥獣保護と管理の双方に配慮した取組が必要であると考えます。
 そこで、野生鳥獣の適切な保護と管理に向けた考え方について伺います。よろしくお願いいたします。

○議長(高林修) 当局からの答弁を求めます。

◎保健所長(板倉称) 4番目の1点目、協力ボランティア登録団体についての1つ目、協力ボランティア団体の概要及び登録に際しての認定方法についてお答えします。
 動物愛護教育センターに登録していただいている協力ボランティアは、主に野良猫の不妊手術における猫の捕獲、譲渡が困難な犬猫の引き取り、自宅等で子猫の保育を行うミルクボランティアの3つの分野で活動しております。これらの分野で複数の団体や個人の方々に登録いただき活動していただいております。
 新たに登録を希望するボランティアの認定に当たりましては、登録の要件、活動の内容、活動を行う上での遵守事項を規定した要綱などについて、個別に説明を行い、十分に御理解いただいた上で、当該事業に協力が可能な場合に登録の申請をいただいております。
 今後もこれらのボランティアの方々との連携を深め、動物愛護推進事業のさらなる充実に努めてまいります。
 次に、2つ目、協力ボランティア団体における適正な飼養管理についてお答えします。
 ボランティア団体による犬猫の引き取りは、本市における殺処分数を減らすための大きな支えとなっております。一方で、近年、ボランティア団体における多頭飼育崩壊も報道されていることから、本市からボランティア団体に犬猫の引き取りを依頼する際は、適正飼養が可能な範囲で対応をお願いしております。
 また、市民の皆様からのお問合せなどにより、万が一ボランティア団体において不適正な飼養の疑いがある場合は、状況を確認するとともに、繁殖制限など法及び条例に基づく適正飼養を指導してまいります。
 次に、2点目、動物愛護推進協議会及び動物愛護推進員の役割と現在の活動内容についてお答えします。
 浜松市動物愛護推進協議会は、市の動物愛護行政を推進するため、法の規定に基づき設置された協議会です。委員は、一般社団法人浜松市獣医師会員、本市を拠点に活動するボランティア、外部有識者等で構成されています。主な活動としては、動物愛護推進員の活動内容をはじめ、動物に関する様々な問題や適正飼養に関する事項について協議を行い、助言や意見をいただいております。また、本市では動物の適正飼養を普及するため、法の規定に基づき、犬や猫など動物愛護の推進について知識や経験が豊富な方の中から動物愛護推進員を委嘱しています。
 主な活動は、地域において動物の飼養に関する相談対応や狂犬病予防の周知、啓発など取り組んでいただいております。さらに、その活動がより効果的なものとなるよう、推進員同士の意見交換などを目的とした連絡会を定期的に開催しております。
 近年、動物を不適正に飼養する飼い主についての相談対応やペットを飼い続けることが困難となった高齢者への支援など、地域課題は多様化しています。このような状況を踏まえ、引き続き協議会委員、推進員と連携し、問題解決に取り組んでまいります。
 次に、3点目、動物愛護週間やペット防災への取組についてお答えします。
 動物愛護週間は、広く国民の間に動物の愛護と適正な飼養についての理解と関心を深めることを目的に設けられております。本市におきましては、この動物愛護週間のポスターを市内小・中学生を対象に公募することによって、動物愛護週間の周知啓発と市民の動物愛護に関する意識の向上を図っております。
 続きまして、ペット防災への取組については、2023年度、避難所を運営する地区防災員などが取り組むべきことや飼い主がペットと共に避難するために準備しておくことについて記載したペット同行避難マニュアルを策定し、ホームページに掲載いたしました。さらに、本年度は動物関連団体が開催するイベントにおいてブースを設け、同行避難などを解説したパンフレットを配布することで、災害に対する飼い主の備えについて周知を行っております。また、各避難所につきましては、衛生面に配慮し、居住場所と動物の飼育場所を完全に分ける必要があることから、飼育エリアの区分けなどに必要なペット防災資機材を配備しております。
 今後も引き続き、ペットとの同行避難を含むペット防災の啓発及び本市におけるペット防災体制の周知に努めてまいります。

◎産業部農林水産担当部長(下位基弘) 5番目、野生鳥獣の適切な保護と管理に向けた考え方についてお答えいたします。
 国では、野生動物の適切な保護と管理・捕獲を通じ、国民生活の確保と地域社会の健全な発展に資することを目的に、鳥獣保護管理法を定めております。
 この中で、保護については、鳥獣の生息数などを適正な水準に増加させることを目指し、同法により野生鳥獣を許可なく捕獲することを禁止しております。
 一方、管理・捕獲は、県が定める特定鳥獣管理計画により、生息数などが管理され、鹿やイノシシなど生息数が増加し、農作物被害が深刻化している昨今の状況を踏まえ、モニタリング調査結果に基づき、計画的な管理・捕獲が実施されています。
 各地で出没が頻発している熊については、県が昨年度から調査を進めており、結果を受けた有識者会議での検討を経て、来年度に特定鳥獣管理計画が策定されると伺っております。
 本市では、特別天然記念物のカモシカについて、県計画に基づく市の管理計画を策定し、捕獲を行っているほか、農林業被害対策として鹿、イノシシなどの捕獲や農家向けの鳥獣被害から農地を守る講座の実施といった捕獲と予防の両面から対策を進めております。
 今後も、県と市の役割分担の下、野生鳥獣の適切な保護と管理・捕獲を行ってまいります。

◆33番(須藤京子) 議長、33番。

○議長(高林修) 33番須藤京子議員。

◆33番(須藤京子) 御答弁ありがとうございました。
 まずは、愛護動物、いわゆるペットとの関わりについて御答弁をいただきました。地域での困り事として扱われることもある地域猫や増え過ぎて手に余るようになった動物の世話など、個人も含めた協力ボランティア団体の皆さんの活動が大きな助けになっています。野良猫不妊手術協力ボランティア、犬や猫の引き取りボランティア、そして主に個人で行うミルクボランティアの3つの分野でおよそ6団体と10名近くの個人が登録をして活動いただいていると伺いました。
 登録に関しては、申請から説明や登録に至るまで、個別に対応されているということです。一旦登録されると登録更新の制度はないようですが、実際の活動では登録しても数年間で活動実績が途絶える団体もあると聞いています。協力団体の登録は、1年に一度、あるいは2年に一度の更新制として、説明会あるいは研修会を開催されてはいかがでしょうか。当事者団体に対しても活動の再認識の機会となり、法律や条例の改正点やセンターとしての対応の変更点についての研修の機会ともなります。そして、センターとしても各団体の活動内容の把握につながり、円滑な連携体制が期待できます。2点目にお聞きした団体の飼養管理についても、市民からの通報だけに頼ることなく、確認の機会となるのではないかと考えます。ぜひとも御検討いただけるようにお願いいたします。
 動物愛護推進協議会及び動物愛護推進員の役割と現在の活動についても御説明をありがとうございました。最近話題になることが多くなった主に猫の多頭飼育問題、そこには飼い主が個人的に抱える社会的課題もあり、福祉の介入が不可欠な場合も多くあります。また、餌代など飼育に要する費用や不妊手術の経費など、経済的な負担が飼い主の生活を圧迫する場合もあり、トイレのごみの処理など、衛生面での課題も解消できない場合があります。こうした福祉や環境整備に関する課題に関しても、協議会委員の皆さんや推進員の皆さんと課題を共有しながら、他部局との連携につながるような理解を求めていかなければいけないと考えます。今後は、これまでの推進員の活動や協議会の協議よりも一歩進んだ協議と対応をお願いいたします。
 動物愛護週間の活動とペット防災についてですが、ペット防災については、ペット同行避難と平時の準備といった冊子、こちら、危機管理課と一緒に作られているものです。こちらも発行されておりますし、ホームページにも掲載されているペット同行避難マニュアルの策定など、危機管理課と共に検討されているペット防災体制は、もっと市民への周知が必要だと思われます。動物関連団体が開催するイベントでは、パンフレットを配布、各行政センターでもペット防災パネルの巡回展示を行っていると聞きましたが、市民の皆さんの認知度はいかがでしょうか。毎年9月の動物愛護週間には、小・中学生からポスターを公募してセンター内で掲示をしていると聞きました。今後は、センター内にとどまらず、町なかでのイベントも開催し、市民への啓発活動としてさらにアピールを続けてください。
 ペットを家族とする人が増えている今は、昨夜の地震の際もきっとそうだと思われますが、ペットと共に過ごす災害時への備えに不安を抱える人たちも多いと思われます。近年増え続ける動物と人との関わりで生じる問題に対応するためには、現在のセンターでは市民の声に応えるための職員数や動物の収容スペースの狭隘化など、検討すべき課題は多いと思われます。それでも、多くの市民の期待に応えるためにも、協力ボランティアとの連携の在り方に配慮しつつ、動物行政の要としてセンターの役割を明確に打ち出し、愛護動物との幸せな暮らし、ウェルビーイングに向けた事業の展開を切に望みます。
 野生鳥獣との向き合い方への御答弁もありがとうございました。国で定める鳥獣保護管理法では、国民生活の確保と地域社会の健全な発展を第一義に考えているということでした。保護については、鳥獣の生息数を適正な水準に保つことが重要であるため、許可なく捕獲することを禁じていますが、むやみに保護することが目的でもありません。来年度、静岡県では熊についての特定鳥獣管理計画が策定され、それに基づいて管理の方法として、狩猟自粛の解禁が考えられるようです。
 今回は、これも野生鳥獣である市街地に飛来するムクドリの被害から考え始めた質問でしたが、担当課と話をするうちにその保護と管理の在り方や国民生活の確保と地域社会の健全な発展を第一義とする考え方、また身近な課題として、鳥獣被害から農地を守るということに思いを巡らせました。道路やごみの集積所を汚したムクドリのふんの被害は、速やかに道路の清掃と電線に飛来防止の処置がなされたおかげで、当初の被害地からはなくなりました。しかし、きっとどこかで同じ被害に遭う地域が新たに現れたのではないかと予想します。市街地であれ、中山間地であれ、今後は野生鳥獣との向き合い方、共存の仕方を視野に入れながら、都市計画やまちづくりの将来について考えなければならないのだろうと感じています。
 これで私の一切の質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)

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